【閲覧注意】以下の動画には、暴力的なシーンが含まれています。
米国大使館の前では19日午後から、反米デモが続いていた。AP通信によると、数は1千人規模に上った。地元紙の報道によると、デモに参加していたのは反米の左派系メンバーで、そのうち約50人が軽傷を負い、約20人が逮捕されたという。
マニラの米国大使館前の大通りは、繁華街に近く、日本人観光客も出入りする地域だ。ここは、フィリピンの左派系団体が頻繁にデモを開く「定番の場所」。
「訪問」という形で、事実上の駐留を続ける米軍の撤退を要求することが多い。警察は毎回、警官を配置するが、大抵は大きな混乱なく終わる。
異例のデモ隊への「攻撃」
実はフィリピンでは、左派系団体の抗議集会は毎日のように全土で開かれている。衝突で死者が出ることもある。
ただ、アメリカ大使館前のデモに警察トラックが突っ込み、執拗に参加者を追い回すのは稀だ。
フィリピン国内では警察への不信感が根深い。さらにドゥテルテ大統領が就任した6月以降、強硬な犯罪捜査が進められており、警察の強権的な姿勢を疑問視する声が高まっている。