アルコール消毒剤が子どもの顔面に 消費者庁が注意喚起

    多くの人に知ってもらいたい情報です。

    新型コロナウイルスの影響が続く中、店舗に設置されたアルコール消毒剤を利用したり、携帯用のアルコールジェルを持ち歩いたりしている人も多いのではないでしょうか?

    消費者庁はそのような習慣の中で生じる「消毒剤・除菌剤の誤飲や目に入る事故」について、Twitterなどを通じて注意喚起を行っています。

    注意喚起の内容とは?

    消費者庁のホームページには、子どもが消毒剤や除菌剤を誤飲したり、目に入ったりしてしまった事例が紹介されており、こうした事故を防ぐための4つの注意点がまとめられています。

    誤飲事故の中には、子どもの手が届く場所に設置されていた除菌剤や、携帯用の容器に入れていた除菌アルコールジェルを、子どもが誤って飲んでしまった事例が挙げられています。

    「外出先で人と会って話していた。ふと子ども(1歳)を見ると除菌剤のボトルと蓋を手に持って苦そうな顔をしていた。飲んだ量は分からなかったが、通院が必要となった。ボトルは電話機の後ろの目につかない場所にあったが、子どもの目の高さくらいで手が届いた」

    「携帯用の容器に詰め替えて使用していた除菌アルコールジェルが30ml程度減っていた。子ども(2歳)が保護者に抱きついた際、口からアルコール臭がしたため誤飲を疑い、救急外来を受診した。検査をして異常はなかったものの、点滴を行った。その後、自宅にて経過観察となった。」

    消費者庁によると、誤飲した成分や量によってはひどい中毒症状が出ることがあるため、注意が必要です。

    病院を受診するか迷った場合は「中毒110番電話サービス」を利用することもできると紹介されています。

    目や皮膚の炎症を起こすことも

    【消毒剤・除菌剤の誤飲や目に入る事故の発生が続いています!】成分や量によっては誤飲により中毒症状が出たり、目や皮膚に付いて炎症を起こすことがあります。使用や保管の際の取扱いにご留意を! 店舗等に設置された消毒液は子どもの顔にかからないよう、噴射方向を確認! https://t.co/DadxMf4BW7

    Twitter: @caa_kodomo

    店舗に設置されているアルコール消毒剤の事故が、子どもの目や顔にかかってしまった事故例も報告されています。

    「店舗のスタンド型のアルコール消毒剤で保護者が消毒した際、近くにいた子ども(2歳)が突然「目が痛い」と言った。その場でタオルで拭いたが、その後再び目を痛がったため受診した。特に異常はなかった」

    「買い物中に店舗の噴射状のアルコール消毒剤が、(2歳の子どもの)顔面にかかった。まぶたや頬が赤くなったので、店舗と帰宅後に水で顔を洗い病院を受診した。特に異常はなかった」

    店舗に設置されている消毒剤の多くは、大人が使いやすい角度に設置されています。そのため、子どもの身長によっては、顔の高さで噴霧されてしまう可能性も。

    目に入ると刺激があったり、皮膚の弱い部分に付着すると炎症を起こしたりすることがあるため、子ども本人も、大人も注意する必要があります。

    消費者庁は万が一、消毒液などが眼に入ってしまった場合は、こすらないように注意して、直ちに洗眼するよう推奨しています。

    注意すべき点とは。

    どうすれば消毒剤をめぐる事故を防ぐことができるのか。消費者庁は、子どもにとって安全な環境を作るための4つの注意点をまとめています。

    ①消毒剤・除菌剤は、使用方法、有効成分、濃度、使用期限などを確認し、情報が不十分な場合には使用を控えましょう。なお、手や指の消毒には、石けんやハンドソープを使った丁寧な手洗いを行うことで、十分にウイルスを除去できます。

    ②ご家庭では、消毒剤や除菌剤は子どもの手の届かないところに保管しましょう。

    ③携帯用の容器で持ち歩く場合は、幼い子どもが簡単に取り出せないように、かばんの中にしまうなどの工夫をしましょう。

    ④設置型の消毒液ディスペンサーは、子どもが近づかないように注意しましょう。特に自動で薬液が噴霧されるタイプのものは子どもが興味本位で触らないように言い聞かせましょう。使用する際は、そばに人がいないことを確かめ、噴射方向を確認してから使用しましょう。

    消費者庁ホームページの「子どもを事故から守る!事故防止ポータル」では、子どもの事故防止に関する様々な情報が紹介されています。ぜひ、確認してみてください。