ドリンクホルダーの穴に入った指が抜けずに…。身近に潜む危険「指ターニケット症候群」を知っていますか?

    リング状の物や穴に子どもの指がはまり込んで抜けなくなって…。身近に潜む危険を消費者庁が注意喚起しています。

    「指ターニケット症候群」をご存知でしょうか?

    リング状のものや穴に指がはまり込み、締め付けられることで、指が腫れてしまうケガのことです。

    特に、乳幼児は注意! 細い指が、おもちゃや日用品などの思いがけない穴に入り込んでしまうことも。

    家庭では抜けずに病院での治療が必要になるケースもあります。

    事故に注意!

    【リング状の物や穴に指がはまる事故に注意!】圧迫されて血流が滞るおそれがあります。指が抜けずに受診した事故も発生!子どもに持たせたり、遊ばせたりするものについては、ちょうど指がはまりそうな大きさの穴がないか確認しましょう。 #指ターニケット症候群 https://t.co/2hqArm5J7k

    Twitter: @caa_kodomo

    消費者庁によると、実際に日本小児科学会の傷害速報では、指ターニケット症候群の事例が紹介されています。

    「紙パック飲料をプラスチック製のホルダーに入れて子どもに渡した。飲み終わっても手放さないため気に入ったと思ったが、右手の中指と薬指がホルダーの側面の約8ミリの穴にはまり込んでいることに気付いた。石鹸をつけて引き抜こうとしたが、中指しかとれず、薬指の腫れと赤みが次第に悪化したため受診した。ホルダーを切って解除した」(2歳)

    医療機関からは、以下のような事故の情報が寄せられています。

    「リビングのテーブルに置いてあった保存容器のアルミ製のふたの中央に8ミリの穴が開いており、子どもが右手の小指を入れて抜けなくなり救急要請した。消防隊がニッパーで少しずつ切れ込みを入れて広げて解除した。指の根元の傷に出血の痕があった」(3歳)

    「風呂で洗面器の穴に右手の中指を突っ込み、抜けなくなったため受診した。指が少しうっ血しており、洗面器を切断して解除した」(4歳)

    穴や隙間だけなく、毛髪や糸の巻きつきが原因となる「ヘアターニケット症候群」と呼ばれる事例も報告されています。

    「風呂に入れようと着用していたミトンを外したところ、ミトンの中の糸が右手の中指に絡まり、指先の色は悪く水ぶくれができていた。日中ずっと不機嫌だったが気付かなかった。糸が指に深く食い込み解除できなかったため、救急外来を受診して糸を取り除いた。指先の血流不足による水ぶくれの治療のため、血流が回復した後も通院し、治るまでに約2週間を要した」(0歳2か月)

    消費者庁は、原因がはっきりしない不機嫌が続く場合は、こういった事故が発生している可能性も考慮してほしいと呼びかけています。

    思わぬ事故を防ぐために。

    身の回りには大小さまざまな穴や隙間がありますが、特に子どもに持たせたり、遊ばせたりするものについては注意が必要です。

    ちょうど指がはまりそうな大きさの穴がないか確認して、思わぬ事故を防ぎましょう。

    消費者庁ホームページの「子どもを事故から守る!事故防止ポータル」では、子どもの事故防止に関する様々な情報が紹介されています。ぜひ、確認してみてください。