「これ、新入社員が注いだ?」ほぼ泡だけのビール、実はプロが注いだ“神泡”ってマジ?!「ビール好きは絶対行くべき」

    伝統的なビールの注ぎ方の一種なんです!

    社会人になって初めてビールを注いだときの緊張を思い出す人もいるのでは――。

    「新入社員が注いだビール」というテキストとともに投稿された、一杯のビール写真がTwitterで話題になっています。

    ツイートには「小さい頃の私がパパに注いだビールもこんなんだった」「居酒屋バイト初日にこれやらかした」といったコメントが寄せられ、9万件を超える「いいね」が集まる形に。

    これはやっちまったなあ、と思いきや、実は……?

    新入社員が注いだビール pic.twitter.com/kQeSFdxsFx

    — 中央区上落合 (@Kamiochiai_Chuo) July 3, 2023
    Twitter: @Kamiochiai_Chuo

    ほとんど泡じゃん!! と思ったら……?

    投稿したのは、B級グルメとお酒が大好きだと語る、中央区上落合さん(@Kamiochiai_Chuo)。

    画像に写っているビールはほとんどが泡で、液体部分はグラスの底にほんの少し見えているだけ。

    一見、いかにも新社会人が注ぐのを失敗してしまったような一杯ですが……実はこれ、「ミルコ」と呼ばれる伝統的なビールの注ぎ方なのだそうです。知らなかった~~!

    Twitter: @Kamiochiai_Chuo

    どんな味なの……? 飲んだ感想を伺いました

    中央区上落合さんよると、ここは「ウルケル(※)の樽生を味わえる希少なお店なので、ビール好きは絶対行くべき」とのこと。

    ここを訪れたのは実に4年ぶりだといいますが、久々に飲んだ感想を聞くと、次のように答えてくれました。

    濃密かつクリーミーで心地良い甘みの「至高の泡」をダイレクトに味わえて、飲んだあと思わず微笑んでしまうほどのおいしさでした。

    管理の行き届いたサーバーに加えて、注ぎ師の圧倒的技術がなければ味わえない注ぎ方であり、有象無象の飲み屋で提供される生ビールとは雲泥の差なので、ツイートを見て気になった方はぜひ一度味わっていただきたいです。

    中央区上落合さん自身、初めてミルコを見たときには「これ泡だらけでぶっちゃけ損じゃね?」と思ったそうですが、飲んでみて泡のおいしさに感動したとのこと! これはますます飲んでみたい……!

    ※ピルスナーウルケル:チェコで生産されているビールの一種で、現在世界でもっとも普及している「ピルスナービール(黄色くて透き通ったビール)」の原点とされているお酒

    このビールを提供しているのは、東京都・新橋にあるビアバー「Brasserie Beer Blvd.(ブラッセリー・ビアブルヴァード)

    紹介されていたお店「Brasserie Beer Blvd.」は、JR新橋駅・ 地下鉄新橋駅・都営大江戸線汐留駅から徒歩6分。

    「お一人様のちょい飲みから大人数でのパーティまで、気軽にうまいビールを楽しんでいただける」ことをコンセプトに開業し、今年で営業10年目となるビアバーです。

    編集部はオーナーの佐藤裕介さんにお話を伺いました

    佐藤さんは2018年にチェコで修行し、ピルスナーウルケルが認定する、ビールの注ぎ手の称号「タップスター」を日本人ではじめて取得。お店のオーナーを務める傍ら、ピルスナービールのアンバサダーとしても活動しています。

    ――メニュー表を見ると、ミルコ以外にも2種類のビールの注ぎ方がありましたが、それぞれの違いや味の特徴を教えてください。

    メニュー内容の通りにはなりますが、チェコ伝統の定番の注ぎ方が「ハラディンカ」になります。要は「ビールちょうだい!」と言ったらコレが出てきます。

    「シュニット」は、液体2:泡3:空寸1で提供して、より味わいや香りを強調した注ぎ方。ビールを注ぐ人が、シュニットでコンディションをチェックするというものです。

    そして「ミルコ」はチェコ語では「ムリーコ」=牛乳と発音します。きめ細かくトロトロな泡だけを楽しむ注ぎ方です。麦芽の甘みとコク、ホップの苦味が泡のクリーミーさと相まってクセになる触感です。

    ――実際にミルコで注ぐ際にどのようなスキル・コツが必要でしょうか?

    チェコビールならではの特別な機材(蛇口のところをタップといいます)を使い、微妙なハンドル調整によりきめ細かい泡を作り出し、スピード感ある手さばきで、液体に戻る前に注ぎあげることが必要です。

    ――オススメの「ミルコ」の楽しみ方があれば、ぜひお聞かせください。

    デザートと合わせると、ほどよい苦味が甘さを引き締めます(コーヒーのように)。当店で出しているカタラーナ(スペイン風クレームブリュレ)は、ピルスナーウルケルが持つ独特の製法によるカラメル感と相性抜群です!

    佐藤さんは「アサヒ スーパードライ」のCMでもビールを注いでいる、ビールのプロ! その様子がこちら!!

    Brasserie Beer Blvd.では、最高コンディションのスーパードライとピルスナーウルケル、そしてビールに合うたくさんの料理が楽しめます。

    トロトロでクリーミーな泡のおいしさが楽しめるという「ミルコ」、ぜひ飲んでみたいですね!