プロに聞いた!料理を簡単に美味しくする9の小ワザ
ワインを使った正しい料理の方法から、最高になめらかなソースの作り方まで、プロに聞いてみた。

ニューヨークのコンテンポラリーフレンチレストランdb Bistro Moderneの総料理長、クリス・スタム氏。

アメリカ国内最高峰のいくつかのレストランを渡り歩き、最高の料理を作るための技術を学んできたクリス。
そんな彼に、家庭でも簡単に実践できる料理スキルアップ法を教えてもらった。
1. ソースの仕上げにバターまたはフレッシュクリームを使うことで風味を高め、驚くほどなめらかな質感を作り出すことができる。
「ソースで味付けをする前に、常温のバターまたはフレッシュクリームをスプーン1杯分加えてみてください」とクリス。
「風味が強まり、より複雑になります」
家庭で作るソースよりも、レストランのソースがなめらかなのは、この技のおかげであることが多いという。
シンプルなひと手間で、家庭で作るソースのレベルを上げることができる。
さらに詳しく:ソースをバターで仕上げるための正しい方法を学ぶ。(英語)
2. 包丁の使い方を練習し、刃を常に鋭く保つ。

これは単純な話のように思えるが、包丁を扱うスキルを練習するというのは最も実践的な料理テクの一つだ。
「最初はじゃがいもや玉ねぎのような、シンプルで簡単な野菜から始めてください」とクリス。
そして最も重要なのは、包丁の刃を鋭く保つことだ。これで扱いがずっと簡単になる。
「ネット上には練習方法やテクニックを解説している動画がたくさん投稿されています」
最初は気合を入れすぎず、見ていて心地よくなるカット動画を見つけるところから始めていけば、すぐにプロのようなスライスができるようになるだろう。そして、刃を砥ぐのを忘れずに!
さらに詳しく:包丁を鋭く研ぐ方法を学ぶ。(英語)
3. 料理に合った適切なワインを使う。もちろんそのまま飲んでも十分美味しいものを。

レシピに特定のワインを使うよう書いてある場合は、冷蔵庫にある適当なワインを使うのは避ける。
風味に影響を与え、酸味が強すぎたり弱すぎたりする場合があるため。
確実に美味しくしたいなら、レシピには忠実に。そしてもちろん、美味しいワインだけを使うこと。
「バカ高いワインを使う必要はありません。ただし、風味がしっかりしているものを使ってください」
さらに詳しく:ワインを使った料理について学ぶ。(英語)
4. ドライハーブではなく、フレッシュなハーブを使う。

「切ったばかりの新鮮なものを使うこと、新鮮なハーブで味付けをすることほど料理に影響を与えるものはありません」とクリスは話す。
一瞬で料理に彩りを与え、ぼんやりとした風味がフレッシュになる。
「ドライハーブは避けましょう。やはり味は落ちてしまいます。代わりに、新鮮なハーブを手に入れて料理に使ってみてください」
さらに詳しく:新鮮なハーブを料理に使う方法を学ぶ。(英語)
5. 鍋蓋の代わりにカルトゥーシュ(小さい丸型のクッキングシート)を使う。
早く煮詰まってしまうのを防ぐために蓋が必要? そんな時はカルトゥーシュ!(クッキングシートを丸く切って、真ん中に小さな穴を開けたもの)
シチュー、スープ、蒸し煮などを覆うのに使うことができる。
「カルトゥーシュは鍋料理の風味を保ちつつ、蒸気を少量だけ逃します」とクリス。
蓋を使うと水分が全く蒸発せず、料理の風味も今ひとつになってしまうが、これなら水分を失いすぎることなく味をしっかり染み込ませることができる。
さらに詳しく:カルトゥーシュを家庭で使う方法を学ぶ。(英語)
6. バターと水で、最も簡単に野菜をグレーズできる。

レストランで使われているお手軽な野菜調理法は、3つの材料のグレーズを使ってコンロで調理するというものだ。
クリスが言うには「バター、水、シーズニングだけ」で作れるそう。
フライパンで材料(スプーン数杯分のバターと水、塩ひとつまみ)と野菜を混ぜ、野菜が柔らかく、バターと水が乳化してツヤのあるグレーズになるまでコンロでじっくり火を通す。
「野菜に火を通し、グレーズと混ざるようにします。フライパンにテカリがでてきたら、少量の水を加えます」
これで野菜に艶が出て風味が豊かになる。
さらに詳しく:このテクニックでグレーズした野菜のシンプルな調理法について学ぶ。(英語)
7. どんな食材でもコンフィ(油を使ってじっくり調理する方法)ができる。これは意外と難しくない。
コンフィと聞いてもピンとこない人もいるかもしれないが、これは油を使ってじっくり調理する方法のことだ。
「カモだけでなく、多くの食材がコンフィで調理されています」とクリスは説明する。
ガーリックからトマトまで、レストランは様々な食材にこの調理法を使っている。
低温でじっくり調理することで食材が柔らかくなり、味がしっかり染み込む。
大半の野菜に最適な油は、オリーブオイルだ。トマトは甘さが増し、ガーリックは深くローストした風味が出る。
じっくりと調理することで、風味を高めていくことがすべてだ。
さらに詳しく:ガーリックのコンフィのレシピ。(英語)
8. バターは量よりも質を重視する。
「バターは何にでも使われますが、実は使う量は多くありません」とクリス。
実際のところ、シェフは大量のバターよりも、高品質のバターを少量使うことを重視している。
「芳醇でクリーミーな、風味豊かな良いバターを使いましょう」
常に、量より質であることを忘れずに。良いバターを料理に使うようになったら、今まで使っていたバターには戻れなくなるはず。
さらに詳しく:バターの種類ごとの違いと、使うタイミングについて学ぶ。(英語)
9. 可能な限り、ひと手間かけて一から出汁を作る。

今度ロティサリーチキンを食べる時は、残った部分を捨てないようにしよう。
代わりにそれを使ってスープを作ってみよう。
玉ねぎなど野菜の皮も使うことができる。
「出汁のとり方の基本を学ぶことで料理のレベルが上がるだけでなく、レシピの幅も広がります」とクリス。
これにはちょっとした手間がかかるが、自家製の出汁を使ったスープは味も抜群だ。
「新鮮な出汁を使えばジュ(煮込んだ出汁で作るソース)が作れます。良いジュを使うことで、どんな肉料理もプロが作ったような質感になります」
さらに詳しく:自家製ビーフスープのレシピと、赤ワインのジュの作り方を学ぶ。(英語)
この記事は英語から翻訳・編集しました。