英北部スコットランドで8月15日、生理用品の無償提供を義務付ける法律が世界で初めて施行された。
地方自治体や教育機関は、ナプキンやタンポンなどの生理用品を無料で提供することが義務付けられる。
スコットランドのテイサイド地方では、新しい法律に対する理解を深める役職を設け、責任者に男性を任命した。
これを受け、ネットでは「生理を経験した人の方が、この役職には適任ではないのか」といった声が上がっている。
スコットランドで初めて設けられた、この役職名は「Period Dignity Officer(ピリオド・ディグニティ・オフィサー)」。「生理の尊厳担当官」という意味だ。
Period Dignity(ピリオド・ディグニティ)とは、生理に対する偏見を無くし、全ての人が必要なケアや、生理用品へのアクセスを可能にするという意味が込められている。
今回、この役職に任命されたジェイソン・グラント氏は、地域の教育機関などで生理用品の無償提供を推進するほか、新しい法律への理解を深め、生理についての議論を促す役割を担う。
グラント氏は、自身の就任についてこう語っている。
「生理をタブー視するのではなく、正直に話し合う時がきたのです」
「生理に関する障壁を取り除き、生理に対する偏見を減す。そして、生理についての議論を促す…」
「これらのことを成し遂げるのに、私が男性であることが役に立つと思っています」
「生理は女性に直接影響を与えるものですが、女性だけの問題ではなく、すべての人にとっての問題であるべきだと思っています」
ネットでは、生理についての問題は、すべての人が取り組むべきだ、というグランド氏の意見に賛成する声も少なくはない。
一方で、「生理を経験した人が任命されるべきでないか」という意見も目立つ。