「彼が結婚したいと思う女になるために…」出会い系アプリの広告が削除。「性差別的」の声が相次ぐ

    イギリスの出会い系アプリの広告が、英広告審査機関から注意勧告を受けた。男性パートナーを喜ばすために、女性が積極的に家事をするといった性差別的な描写が含まれており、批判が集まった。

    出会い系アプリの広告が、イギリスの広告審査機関から注意勧告を受けた。

    同広告には、男性のパートナーを喜ばせるために、女性が積極的に家事をするというような描写が含まれており、これが「性差別的だ」と批判の声があがっていた。

    What is this nonsense... .@match_UK seems like you have to be a 1950s housewife to be a keeper....he offers minimal in return in his ad! Reinforcing men needing carers for GFs not equal partners. Sharing task like morning coffee make me realise mines a keeper.

    Twitter: @Ms_H_Survivor

    問題となった広告。

    TikTokに掲載された30秒ほどの広告動画は、女性目線で描かれている。

    「彼が結婚したいと思う女になるためにすること」というタイトルで、動画に登場する女性が、男性のパートナーのために行うことが、3つ紹介された。

    ①彼がジムに行った後は、プロテインシェイクを用意しておく。
    ②彼がシャワーを浴びている最中に、洗い立てのタオルと靴下を必ず用意する。
    ③彼のために毎晩、サッカー中継をつけておく。

    その後、「最高のパートナーを見つけよう」という言葉で広告は締めくくられている。

    広告は3部構成になっており、別の動画では「ずっと一緒にいたいと思わせてくれる彼の行動」といった内容も描かれている。

    批判を受け、出会い系アプリ側は「広告に性差別的な意図はない」と主張

    「実際のカップルが、お互いのためを思って日常的に行っている『思いやりのある仕草』を広告で表現している」と強調した。

    英国の広告業界が作る自主規制組織「英国広告基準協議会(ASA)」は10月5日、苦情が寄せられた広告だけでは「広告をみた視聴者が誤解を生む可能性がある」と指摘。同社に対して、注意勧告を行なった。

    「広告で紹介されていた『男性パートナーを喜ばせるために、女性が家事をする』といった描写は、ジェンダーの固定概念や偏見を助長するものだと、視聴者が解釈する恐れがある」

    「さらに、苦情が寄せられた広告には、同社が主張する『パートナー同士の思いやり』といった描写はない。女性のみが男性を喜ばせるためにすることが紹介されているだけで、相互的ではなかった」

    「また、広告のタイトルから、女性が男性に従属することで、良好な関係を維持できるという考えを印象付けかねない」

    問題となった広告は、イギリスのトーク番組でも取り上げられ、物議を醸している。

    ソーシャルメディアでは、「18世紀に逆戻りしたような広告だ」といった意見が見られた。

    現在、広告は削除されている。


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