
『スター・ウォーズ』(1977)

ラルフ・マッカリー(1929–2012)は、アメリカのコンセプトデザイナー兼イラストレーター。

1975年に、ジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』脚本から劇中シーンのイラストを描き起こすよう、マッカリーに依頼。

マッカリーは、ダース・ベイダーやチューバッカ、R2-D2、C-3POを含む、多くの人気キャラクターをデザインした。

マッカリーは、各シーンの設定となるコンセプト画も多数手がけた。

「映画がどうスクリーンに映るべきか、それを表現するためにベストを尽くしただけだ。私はこの作品のアイデアが、すごく気に入ったんだよ」

「でも、この映画が実際に製作されるとは思わなかった。だって、実現させるには、莫大な製作費がかかりそうな印象を受けたから」

「それに、そこまで多くの観客に受け入れられることもないだろうと思った。この映画はあまりにも複雑だからさ」

「だけど、ジョージは私が知らないことをたくさん教えてくれたよ」——ラルフ・マッカリー

マッカリーのコンセプトアートの中には、完成した映画とはかなり異なるものもある。

そのほかのほとんどのイラストレーションは、劇中シーンにもほぼ同じように反映されている。

「『スター・ウォーズ』のヴィジョンを可視化させるために、私が最初に協力を求めたのがラルフだ」

「彼の作品にある温もり、今まで見たこともないプロダクションデザイン……」

「それらは『スター・ウォーズ』旧3部作のキャストやスタッフ全員にとって、大いに刺激的な原動力となった」——ジョージ・ルーカス

『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』(1980)

「これらのコンセプト画が、映画の象徴的なシーンと見事にリンクしていることからも……」

「ラルフがいかに重要な役割を果たしたかが分かるだろう」

「彼の描写の仕方が、映画のキャラクターたちの演技にも影響を与えているんだ」——ジョージ・ルーカス




「自分のアイデアをうまく言葉で伝えられない時、私はいつもラルフのイラストレーションから1枚を指差して……」

「“こんな風にしてほしい”と説明した」——ジョージ・ルーカス



「まっさらな土台から作っていくというのは、貴重な経験だった」

「新しいキャラクター、乗り物、世界観をゼロから生み出すことができる」

「それに、当初はこの映画が本当に製作されるか分からなかったから……」

「私は自分の想像力を無限に羽ばたかせることができたんだよ」——ラルフ・マッカリー

ダース・ベイダーが呼吸装置を着けるというのは、マッカリーの提案だった。

「彼が宇宙空間で生き残るためには、呼吸マスクみたいなものが必要になるはずと、私は思ったんだ」

「こんな簡単なやり取りからね」——ラルフ・マッカリー

『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』(1983)

「ラルフは、誰もが認める素晴らしいドローイング技術を持っていたけれど、彼が特別な理由はほかにもたくさんある」

「『スター・ウォーズ』にとどまらず、彼の作品は少なくとも2世代にわたる若いアーティストたちに、インスピレーションを与えてきた」

「彼らは皆、ラルフを通じて映画のデザインというものを学んだ」

「私と同じように、彼らもラルフの鋭い視点、独創的な想像力に魅了された」

「ラルフの作品はいつだって、彼らの究極の理想に具体的なコンセプトをもたらしてくれたんだよ」

「デザインに関する彼の影響力は、永遠に失われることはない」

「今から何世紀も先の未来には、目を見張るような宇宙船が実際に空を飛行するはずだ」

「未来の都市は、浮遊しているだろう」

「そして、誰かがどこかで、こう言うんだ」

「“あれ、ラルフ・マッカリーが描いたイラストみたいじゃない?”って」——ジョージ・ルーカス

全てのイラストレーションは、画集『スター・ウォーズ:ジ・アート・オブ・ラルフ・マッカリー(Star Wars: The Art of Ralph McQuarrie)』に収録。これらの作品は、ドリームズ&ヴィジョン・プレス社(http://www.dreamsandvisionspress.com)の許可のもと掲載しています。
ラルフ・マッカリーの言葉はここ(https://en.wikipedia.org/wiki/Ralph_McQuarrie)とここ(http://www.aphorism.ru/author/ralph_mcquarrie/)から、ジョージ・ルーカスの言葉はここ(http://www.huffingtonpost.co.uk/2012/03/04/george-lucas-ralph-mcquarrie-star-wars_n_1319351.html)から抜粋しています。
この記事は英語から編集・翻訳しました。