YouTubeにさまざまなJ-POPカバーをアップし、国内アーティストから喝采をあびているアーティストがいます。
南アフリカ出身の姉弟ミュージシャン「Biko's Manna(ビコマナ)」です。
ふたりはどんな経緯で日本語曲をカバーすることになったのか、はじめて聴いたとき率直にどう思ったか。
筆者が独断で選んだ7曲について、マネージメントを行う「アーバンコヒージョン」を介して話を聞きました。
1.SPITZ 「ロビンソン」
初めて聞いたとき、独特の空気感があって不思議な曲だと感じました。メロディが美しく、儚さや芯の強さも感じます。
日本語がまったく話せないのでコツを掴むのに8ヵ月もかかったし緊張したけど、ボーカルの草野マサムネさんが絶賛して下さったと聞いたときはホッとしました。
日本の方から多くの応援メッセージを貰うきっかけになり、たくさんの勇気を貰いました。
2.King Gnu 「白日」
始まりはすごく繊細なのに進行するにつれて力強くなるので、全体を通して丁寧に歌いつつ、抑揚を出せるように心掛けました。高度なアレンジも勉強になりました。
MVがシンプルなのにとてもかっこよかったので、リスペクトを込めてモノクロにしました。
3.椎名林檎「長く短い祭」
コード進行は馴染みがあるのに、すごく魅力的で独特の表現力があって、惹かれるものがありました。
普段は自分達で撮影しているのですが、この曲は日本のチーム(アーバンコヒージョンが共同企画していたゼリ→20周年記念のアフリカライブで来ていたチーム)が一発撮りで撮ってくれて、臨場感のある映像になったと思います。
4.MISIA「つつみ込むように」
声や音域的に比較的歌いやすい曲で、とても楽しくパフォーマンスできました。
カバー自体には少し慣れてきたものの、撮影した映像を見てみると思った通りにできていなくて、何度も何度も撮りなおした曲です。
5.ブルーハーツ「青空」
私(ビコ)が書いたAfricaというオリジナル曲の歌詞に"my skin is beautiful, your skin is beautiful"と歌う一節があります。
青空には「生まれた所や皮膚や目の色でいったいこの僕の何が分かるというのだろう」という歌詞があり、とても共感したのでカバーすることになりました。
この曲は音楽の技術的なことよりも、静かに思いを込めて歌ってみました。
6.山下達郎「クリスマスイブ」
はじめてこの曲を聴いたとき、とてもクリスマスらしくてワクワクしたのを覚えています。曲を聴くだけで情景が浮かぶようでした。
しっとりと落ち着いた感じで歌ってみたらしっくりきたので、自分たちなりのアレンジで歌ってみました。
7.オリジナルラブ「接吻」
メロディラインが凄くきれいだし、余計な音が詰め込まれていない感じがしたので、ひとつひとつのフレーズを丁寧に歌いやすかったです。
弟のマナが少し高い音でコーラスを重ねたのも、結果少し面白いアレンジにできたと思っています。