Posted on 2017年10月28日

    「埼玉生まれじゃないか!」東京ばな奈に突撃したら瞬殺された話

    東京ばな奈というお菓子。埼玉県所沢市で製造されてる事実。

    東京の土産菓子で連想するものは何か。「ひよ子」「人形焼」など色々ある中で、定番といえばそう、「東京ばな奈」である。

    株式会社グレープストーン / Via tokyobanana.jp

    しっとりしたスポンジケーキとバナナクリームの絶妙な組み合わせ。「これが東京の味か」と舌鼓を打ったものだ。が…

    埼玉で作られてます。

    下記のツイートを見ていただきたい。

    東京ばな奈は埼玉県で製造されているウホよ

    東京ばな奈というお菓子。埼玉県の所沢市で製造されてる事実を知ってる人はどのくらいいるのだろうか。

    高速のサービスエリアや東京の土産やに立ち寄る時に「東京ばな奈」を見かけるのだが、あれはね、正確には「埼玉ばな奈」だからねwwww ※生産工場が埼玉に集中してる

    マジかよ。

    ネット上のタレコミを元に調べたところ、東京ばな奈の生産工場は埼玉県所沢市。紛れもない事実だった。

    株式会社マスダック / Via masdac.co.jp

    マジだよ。

    正確には「埼玉ばな奈」ではないのか。 門前払い覚悟で、東京ばな奈を販売する株式会社グレープストーンに取材を申し込んだ。


    「紛れもなく東京のお菓子です!」

    こう答えるのは、同社広報の村野友美さん。

    村野:会社自体はおよそ40年前に阿佐ヶ谷で設立しました。それから東京に本社を構えているので、東京のお土産として堂々と販売させていただいております。

    ——しかし現に埼玉で作られていますよね。それでも東京を冠することに後ろめたさみたいなものは…

    村野:全くございません!もともとずっと東京に本社がありますので、堂々と胸を張って販売させていただいております。


    お、おぅ。

    瞬殺された。

    が、せっかくなので素朴な疑問いくつかをぶつけてみた。


    東京なのになぜバナナ?

    ——生産の件は承知しました。ところで、なぜ東京土産でバナナなのでしょうか。

    Hiroshi Ishii / Via BuzzFeed

    村野:お土産物ってその土地の名産品や特産品を利用して作ることが多いのですが、東京といえばこれという名産特産が無いんです。

    ——東京ならではというと、江戸前寿司のようものになってしまいますよね。

    村野:なので視点を変えたそうです。どの世代の方でも美味しく楽しく味わえるお菓子を作りたいという思いから、お子様からご年配の方まで口にしているバナナに着目したそうです。


    初めて自分でむいて食べるフルーツがバナナだったりするので。

    ーーなるほど。それにしても、ストレートな商品名ですね。

    村野:商品名を考えるとき、東京のお土産でバナナ味なことがすぐ分かるようにしたと聞いております。

    ーーそのまますぎる(笑


    バナナじゃないの、「ばな奈」なの

    Hiroshi Ishii / Via BuzzFeed

    ——ばな奈の「奈」、漢字ですよね。これにはどういった意味が?

    村野:実は東京ばな奈は女の子なんですよ!

    ——は!?

    村野:女の子の名前で加奈ちゃんとか里奈ちゃんとか、"奈"を使う名前って多いと思うんですけれども、この"奈"をつけることでより親しみを持っていただいて、お買い求めいただきたいという思いがあります。

    ——へぇー!

    村野:なのでパッケージにリボンがついているんです。

    ——気づかなかった!ちなみに男の子お菓子は?

    村野:今のところその計画はありません。開発当時もその話はなかったようです。

    Hiroshi Ishii / Via BuzzFeed

    リボンでお粧ししてました。

    まだまだあったネーミングの秘密

    ——東京ばな奈の後の「見ぃつけたっは商品名なんですか?

    村野:この子(プレーン味)に関しては「見ぃつけたっ」までが正式名称です。でも文字的に長いので、その時々によって「見ぃつけたっ」は省略させていただいております。

    ——最悪無くてもいい?

    村野:えぇ。東京ばな奈で浸透しているので「見ぃつけたっ」は無くても伝わるので。

    ——(笑ちなみに、「見ぃつけたっ」は発売当初からあったんですか?

    村野:最初からありました!バナナは幅広い年代の方に愛されていて、皆さんの思い出のどこかにいるよね、そんな思い出の中のバナナの味を見つけたといった感じで、この「見ぃつけたっ」がついてるんです。

    思い出の中にあるバナナとのかくれんぼといった感じです。

    ——ダジャレ的な?じゃ、この「ぃ」と「っ」にも意味がありそうですね。

    村野:小さい子がかくれんぼでやっと見つけたときに「見ぃつけたっ!」と嬉しそうにいうような表現にこだわっています。


    ほぼ口コミだけで爆売れ

    ——今でこそ東京のお土産といえば東京ばな奈という立ち位置ですが、これまでどういった施策を行ってきたんですか?

    村野:当時の話を聞いたのですが、広告を打ったのが発売当初に一度、新聞折込をしただけ。あとは主だったプロモーションや広告は行っていないそうです。ほぼ口コミですね。

    ——え、すごい!発売当初から東京駅での販売ですか?

    村野:初めは百貨店で販売させていただいたんです。そこから口コミで広がって、92年に羽田空港で催事として開催したときに、百貨店での認知があったからか爆発的に売れて、どんどん右肩上がりにといった感じです。

    東京駅に常設店舗を出させていただいたのは97年ですね。

    ——まだ若いお菓子なんですね。

    村野:そうですね、空港から東京駅に出させていただいて。そこから空港でも東京駅でも買えるお菓子として浸透したのかなと。

    株式会社グレープストーン

    今でこそ東京のお土産といえば東京ばな奈をイメージしていただけるようになったのですが、お土産業界としてはまだまだひよっこ、やっと成人を迎えたくらいなんです。

    ——そうだったんですね。他に成功の要因というのは。

    村野:発売当時、東京は和テイストのお土産品が多かったようです。東京ばな奈は洋菓子なので、違うジャンルとして受け入れられたのかなと思います。

    ——当時はもの珍しかった。

    村野:そうですね、当時のお土産といえば干菓子が多かったようです。その中で東京ばな奈は生菓子で一週間日持ちしますし、柔らかいタイプのスポンジケーキというとことも受け入れてもらえた理由かと思います。

    ——ちなみに、いま年間どの程度売れているんですか?

    村野:すみません、そちらお答えするのが難しくて…そういうことをあまり気にしていただかず、ただ美味しく召し上がっていただきたいという思いなので。

    ——販売数を距離に換算したらとか…

    村野:それならOKかもしれません!ちょっとお調べしますね。



    直近1年間で調べてみましたところ、東京から太平洋を横断して、アメリカ西海岸に上陸できる程度(約8,200キロ)でした!

    ——わざわざありがとうございます!


    時代に合わせた変化も

    株式会社グレープストーン / Via tokyobanana.jp

    ——東京ばな奈って色々な種類があるんですね。チョコバナナ味とか、これ見た目ヒョウ柄っぽいですが。

    村野:はい、こちらヒョウ柄なんです!

    ——え、なぜ!?

    村野:東京スカイツリーと一緒に誕生した子でして、今は色々なお店で販売させていただいているんですが、当時はソラマチ限定品だったんです。

    いつもの東京ばな奈がスカイツリーに遊びに行くためにヒョウ柄のお召し物でドレスアップしているというイメージでデザインされています。

    ——大阪のおばちゃんがお出かけするみたいな

    村野:違います!といったら失礼ですが、開発当時に若い人たちの間でアニマルファッションが流行していたんです。なので大阪のおばちゃんではなく、東京で若い子が着ていたアニマルファッションです。イケてる女子なんです!


    アニマルブームが止まらない

    東京ばな奈は常時7種類販売されていて、それぞれ違ったデザインが施されている。

    東京ばな奈ワールド / Via tokyobanana.jp

    例えばこのキャラメル味はトラ猫柄。

    Hiroshi Ishii / Via BuzzFeed

    期間限定のバナナプリン味は生地も包装紙もキリンの柄。プリンとキリン色が似てるから?

    空港限定にいたっては…

    Hiroshi Ishii / Via BuzzFeed

    こちらは羽田空港限定のはちみつバナナ味は蜂のデザイン。聞くところによると、ブーンと空を飛ぶというイメージで蜂らしい。そこは鳥じゃなかったのね。


    ちなみに…

    株式会社グレープストーン / Via tokyobanana.jp

    「牛乳にひたしてからバターで焼くと美味しいですよ!」と広報の村野さんが教えてくれた。確かにこれは美味そうだ。


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