“日本で一番スカートが長い”地域がどこか知っていますか?


逆に“一番短い”と言われているのは…

実は、地域でぜんぜん違う“制服事情”。

冬になると“ムートンブーツ”が登場する、雪国地域。

「結局、関東の子」ではまとめられない関東圏。

“隠れネックレス”が多い名古屋。

ちょっと変わったセーラー服が伝統の福岡。

制服の“聖地”は岡山。

それは、神戸だと言われています。
「神戸のお嬢さん学校は昔からスカートが長いので、ほかの学校もマネするんです」
そう語るのは、大手制服メーカー・株式会社トンボで20年ものあいだ制服を研究してきた佐野勝彦さん。
「『軽々しくスカートを巻き上げたり、文化を変えたりしません』っていう“神戸っ子”のプライドがありますね。東京で流行った現象をそのまま鵜呑みにしない傾向があります」
朝ドラ『べっぴんさん』にも登場したように、名門の女子校がたくさんある神戸。
短いスカートを履いていると「“昨日今日来たばっかりの子”と思われてしまう」と言う高校生もいるそうです。
佐野さんによれば、新潟は“日本で一番スカートが短い県”として有名なのだといいます。
「新潟のやんちゃな高校が修学旅行で沖縄に行ったとき、スカートの短さが話題になったんです。それが新潟の教育委員会の耳に入って、スカートを長くする運動を始めました。それで、そういうイメージがついたのかもしれません」
全国の高校生にインタビュー調査を続け、『女子高生 制服路上観察』を出版した佐野さんに、各地の制服事情について聞きました。
北海道をはじめとする雪国では、雪が降るとモコモコの足元になる子が多いといいます。
「生足の子も東京と同じくらいいますよ。みんな『寒い!』と言ってますけど」
「秋田は制服をアレンジしてる子が少ないです。岩手は我が道をいくスタイル。ジャケットの上にダウンみたいなものを着て、ストールを巻いたりしてます。おしゃれな感じの長靴を履いてる子もいますね」
関東圏は、都心とそれ以外でかなり違うそうです。
「都心部の高校は、髪の毛を派手に脱色している子が意外と少ないです。都心から遠い高校のほうが多い」
「やっぱり新しいアレンジが生まれてくるのは東京からなんですが、都内でも区によって雰囲気がぜんぜん違います」
「名古屋では隠れネックレスをしている子が多かったですね」
シャツの下にこっそりアクセサリーをしているそうです。
福岡は、セーラー服が特徴的。
「襟のVゾーンが深いセーラー服が多いです。私たちは“福岡式”と呼んでいます。最近は小さめの襟が流行ですが、福岡ではなぜか昭和30年くらいからずっと変わらないんです」
また、九州は“ギンガムチェック”の制服が多いそう。
「福岡や佐賀、大分は、ブルーの格子状のチェックのスカートが多いですね」
実は、岡山は大手制服メーカーが集まっている地域。
「新しいユニフォームの実験場です。制服トレンドの発信地になっています」
株式会社トンボで最初にブレザーを導入した高校は、岡山の高校なのだそうです。