「ゲーム」は子どもにとって、どんな存在なのでしょうか?

『朝日小学生新聞』が読者の小学1〜6年生の男女457人およびその親457人に対し、ゲームについてのアンケートを行いました。
その結果、「ゲームOKな家庭の子は勉強時の集中力が高い」と判明。
勉強への集中力について子どもに聞くと、「集中してできる」の回答はゲームOKの子どもで81.0%、NGの子どもでは73.3%となりました。
OKの子どもの方が集中力が高くなっていることがわかります。

保護者の意見も同じで、ゲームOKの子どもの方が高くなっています。
さらに、ゲームをする子は“計画性”や“自主性”がある。
夏休みの宿題の進め方について聞くと、“計画性”や“自主性”に差があらわれました。
「宿題を計画的にできる」と答えた子どもはゲームOKで70.5%、 ゲームNGだと60.0%。OKの子どもの方が計画性があると自負しているようです。

保護者に聞いてみると、その差はより大きくなりました。
宿題の自主性については、ゲームOKの子どもの75.9%が「自分で進める」と答えています。

NGの子どもは46.7%に留まり、半数以上が「人に頼る」と回答しています。
保護者も同様の意見で、ゲームOKの子どもの方が自主的に取り組む傾向があります。
子どもがゲームをすると家族の会話が減る、なんてことはない。

調査では、ゲームと家庭内コミュニケーションの関係についても調べています。
家族との1日の会話時間は、ゲームNGの子どもに比べてOKの子どもの方が約30分も長い結果に。

保護者が子どもから相談をされる割合もやや高くなっています。
その他、親子でゲームをする家庭の子どもの方が成績が高いとのデータが出ています。
RPG好きな子は“社会科”が得意という結果も。

興味深いのがこちらの表です。子どもたちに一番得意な科目と好きなゲームのジャンルを聞き、その関係を示しています。

「社会」が一番得意と答えた子どもは「RPG」や「レース」、「アドベンチャー」好きな子が多い結果に。
これについて朝日小学生新聞は、東京都小金井市立前原小学校校長・松田孝先生に話を聞いています。
松田先生は「ゲームの世界と現実の社会を重ねて見ることで、社会科にも興味をもっているのかもしれません」と考えているようです。
「今の子どもたちは、生まれたときからゲームやデジタルの中で育っています。ゲームがあるのが当たり前なのですから、無理にシャットアウトするのは良くない」と松田先生。
「まずは親御さんがルールを決めて、ゲームのデメリットについてもきちんと説明してあげるといいですね。そうやってゲームと付き合えば、子どもはデメリットも理解して、ゲームやデジタルとの付き合い方が判断できるようになると思います」