「やあ、元気だったかい?」思い出の「かいけつゾロリ」、大人向けメッセージが懐かしすぎて泣ける

    「おれさまの旅は まだまだ続いているんだぜ」

    「やあ、元気だったかい? おれさまの旅はまだまだ続いているんだぜ!!」

    「かいけつゾロリ」シリーズ30周年を記念した駅貼り広告が「なつかしい」「泣ける」とSNSで話題を呼んでいます。

    本棚を模したビジュアルには、既刊60巻がズラリ。これ好きだった! なんて思い出す人も少なくないかもしれません。

    BuzzFeed Newsは、ポプラ社の宣伝・マーケティング部にこの企画の裏側を聞きました。

    ゾロリと育った“卒業生”へ

    いたずら王者を目指すキツネの主人公・ゾロリが仲間とともに冒険する「かいけつゾロリ」シリーズ(作、絵・原ゆたか)。1987年の第1巻にはじまり、年に2巻ずつ冒険の歴史を重ねてきました。

    今回の駅貼り広告の意図は「ゾロリとともに子ども時代を過ごした、“卒業生”のみなさんに思い出してもらいたかったから」。

    「その時代ごとの子どもたちにずっと愛されているゾロリですが、どこかで読まなくなった人がほとんど。ゾロリと育った大人たちに『久しぶり、元気だった?』『おれさまの旅はまだまだ続いているんだぜ』と伝えたいという思いで制作しました」

    「30年続いてきた今、原先生のサイン会に来る親子連れの中には『自分も小さな頃読んでいました』とおっしゃってくださる保護者の方も少なくありません。2世代にわたって愛されていることに、感謝の気持ちを込めて」

    「大人になったあの頃の子どもたちへ」という思いから、キャッチコピーも「やあ、元気だったかい?」と呼びかけるようなフレーズに。

    「の」が鏡文字になっているのも、ゾロリシリーズではおなじみの表記。「ゾロリの世界を思い出してもらえれば」という原先生のこだわりだそうです。

    大反響、「泣ける」の多さに驚き

    TwitterをはじめとするSNSでは、掲出初日の24日から大反響。「泣ける」という感想が予想外に多くて驚いたそうです。

    ポプラ社 かいけつゾロリ30周年の広告。ええ広告やこれは…

    「ストレートに感動的な演出をしているわけではないのですが、読者のみなさんそれぞれの中で、子どもの頃の記憶とゾロリの思い出がつながっているんだと、とてもうれしく拝見しました」

    駅貼り広告は、東京メトロの主要駅(銀座、表参道、上野、日本橋、新橋、赤坂見附、池袋、大手町、六本木、恵比寿、秋葉原、日比谷、飯田橋)に掲示。

    特に、新宿駅と新宿三丁目駅のあいだの地下通路は、10メートルを超えるスペシャルサイズ。サイン部分は原ゆたか先生の直筆です。

    大人も楽しめる「大冒険展」

    30周年を記念し、4月26日から「かいけつゾロリ大冒険展」(日本橋高島屋、5月8日まで)も開催します。

    「60巻の中からとっておきの原画を用意したり、ゾロリの世界を立体で再現したり、“卒業生”のみなさんにも楽しんでもらえると思います。この広告で『泣けた』方には、ぜひゾロリたちに会いに来ていただきたいです」