天才あらわる…!ヒゲダン、米津玄師、星野源…J-POPの名曲を「平安時代風」にしたら癖強すぎた

    「そして輝くウルトラソウル」、平安時代の貴族ならなんて言うと思います?

    ヒゲダンに星野源に米津玄師、B'zに山口百恵まで……J-POPの名曲たちを「古文訳」しまくる動画がめちゃくちゃおもしろくて最近ハマってます。

    「グッバイ 君の運命のヒトは僕じゃない」どう訳すの?

    「胸に残り離れない 苦いレモンの匂い」は?

    「緑の中を走り抜けてく真紅(まっか)なポルシェ」は!?!?

    これ全部平安時代の言葉に訳してるんですよ…天才?

    一連の動画は、YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」にアップされている「古文訳J-POPの世界」シリーズ

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    その名の通り、神奈川、東京、千葉で約40店舗を展開する書店・有隣堂の公式チャンネルなのです。本屋さんのYouTubeって珍しいですよね。

    このチャンネルがユニークなのは、有隣堂の書店員さんが自分の得意ジャンルを熱く語りまくっているところ。

    チャンネルMCのミミズク「R.B.ブッコロー」がキレキレトークでツッコみまくります。

    開設から約2年半で登録者数10万人を超え、じわじわ人気を集めている注目チャンネルです。

    先日、お天気が良かったので、ブッコローと会社近くの公園でひなたぼっこしてきました〜🦉 公園で遊んでいた小学生男子がオレンジ色のミミズクに興味津々の様子だったので、#有隣堂しか知らない世界 を宣伝しておきました😆観てくれてるといいなぁ😆(わ) https://t.co/zsgZpcbby4

    Twitter: @Yurindo_YouTube

    「訳して歌ってるってこと?」

    「古文訳J-POP」の先生・折橋慧さんも、アルバイト歴3年の書店員さん(初登場時)。

    高校時代に古文の勉強をしている時、ただ暗記するよりも「知ってる歌を訳して歌ってみれば楽しく覚えられるかな?」と思い立って始めたそう。

    「…古文で訳してるのを歌ってるってこと?」「そうです、歌ってます」「ヤッヴァ!」

    さて、衝撃の第1回「【Pretenderを”古文”で歌ってみた】古文訳J-POPの世界」を見ていきましょう。

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    歌い出しは……

    君との恋物語に さるべき縁はなし

    (君とのラブストーリー それは予想通り)

    あ、なんか意外とわかるな。うん。次。

    思ひ初むれど え申すまじ

    (いざ始まればひとり芝居だ)

    ??????????

    何を言ってんの?

    思ってる以上に入ってこないな!

    わっかんねえ〜〜と思いながら聞いたあとは、折橋先生の解説コーナー。

    「え申すまじ」は「思いを到底告げることができない」って意味なんだって!

    確かに言われてみれば、「え〜まじ」って構文、昔々に習った気がするぞ……。古文の知識が消え失せている私ですが、わかりやすくてためになって面白い。

    歌詞をただ直訳するだけじゃなくて、意味を解釈して情景にあった言葉を選んでいるのもなるほど〜!となります。楽しい。

    そしてみんな知ってるサビ!行きますよ!グッバイ!

    さらば 君がちぎりたまふは我にあらじ

    (グッバイ 君の運命のヒトは僕じゃない)

    な、なんか……予想外にめっちゃ気持ちいい!!

    音数もぴったりでカラオケで歌えるじゃん!(先生はマジで歌ってるそうです)

    サビラストのクライマックス、「君は綺麗だ〜〜〜」はどうなるんだろう……。わくわく…。

    君はうつくし〜〜〜〜

    最後普通か〜〜〜〜〜い🤣🤣

    古文訳のインパクトにどうしても目がいっちゃいますけど、普通に折橋さんの歌がうまくて、それもじわじわくるんですよね。「ハイトーンボイス清少納言」と異名がつけられています…!(ぴったり)

    「ウルトラソウルッ!」も訳しちゃうよ

    大人気のこのシリーズ、他にもさまざまな曲を古文訳しています。

    なかでも私のオススメをちょっと紹介しますと…

    B'z「ウルトラソウル」

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    いや……それイケると思った…?なんなんだ、この選曲は。やっぱり気になるのは

    そして輝くウルトラソウル!

    ですよね。

    訳はこちらです。

    さればかかやく すごき御霊!

    はっ…?

    「先生もうちょっとヒネれたっしょ〜」「これがシンプルなように見えて、『すごし』って古語は今と意味が違うんですよ」

    そ、そうなんだ…!? 奥深い解説も必見です!

    山口百恵「プレイバックPart2」

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    個人的に一番一番好きな回がこちら!「真紅(まっか)なポルシェ」をどうするのかが注目ですが、後半で予想を上回るダイナミックな展開が待ってるんですよ……。

    「真紅なポルシェ」は折橋訳で「糸毛の車」になりました。平安時代の貴族が乗っていた牛車の種類の一つです。

    牛車には細かく種類があって、車を見ればどれくらいの地位の人なのかわかるようになっていたんだって。

    「ポルシェ」にあたる高級車は何になるか、訳すにあたって専門書を読んで研究したそう…。

    で、ここからなのですが…。先生はある理由から「源氏物語」のエピソードを下敷きにし始めます!山口百恵風の源氏物語、新しすぎるよ!

    いつのまにか、葵の上と六条御息所が牛車で小競り合いながらバチバチ喧嘩してる歌になっていきます。おもしろ〜〜!!

    どの曲の古文訳もそうなのですが、最初は「???」「全然入ってこねえ〜〜」となっても、解説を踏まえてもう一度聞くとスルスル理解できるところがめちゃくちゃ楽しいのです!

    「源氏物語」のこのエピソードなんて、正直全然知らなかったんですけど、もうこれで忘れないと確信できます。「あープレイバック2のやつだ!」と思い出せる。

    それになんか…訳が「歌詞」にちゃんとなっていて妙に耳に残るんですよね…!

    これから「Pretender」を聞いたら「君とのこいものが〜たり」って脳内に流れるようになっちゃいますよ!(私はなりました)

    アルバイト卒業でシリーズ終了?と思いきや

    折橋先生は有隣堂アルバイト卒業後、神奈川県の私立高校で古文の先生になっています。本当に「先生」になってる〜!

    赴任してしばらく経ってから教え子に「有隣堂のYouTube出てましたよね?」と聞かれたそうです(笑)こんな先生に古文教わったら楽しそう。

    アルバイト卒業とともにこのシリーズもおしまい……かと思いきや、ファンの皆さんの熱い声援に応えて、「元アルバイト」として時折出演しています。

    今後もどんな名訳が飛び出すか楽しみです😆😆😆