将棋連盟、谷川浩司会長が引責辞任 将棋ソフト不正疑惑を巡り「誠意伝えたい」

    「誠意をお伝えするには、会長が辞任するのが一番」

    日本将棋連盟は1月18日、谷川浩司会長の辞任を発表した。昨年秋から続く、将棋ソフトの不正利用疑惑を巡る問題の責任をとり「誠意をお伝えするには、会長が辞任するのが一番、という結論に至りました」と説明している。

    三浦弘行九段が、対局中に将棋ソフトを使った不正行為をした疑いを受け、竜王戦をはじめとする公式対局への出場停止処分を受けていた問題。

    昨年12月26日に第三者委員会による「不正の証拠なし」とする調査結果が公表され、翌27日に三浦九段、日本将棋連盟がそれぞれ見解を発表していた。1月16日には、第三者委員会による調査報告書を連盟Webサイトで公開したばかりだ。

    谷川会長は、報道向けに発表したコメントの中で「第三者調査委員会から報告書を頂き、年末年始をはさんでいろいろと考えた結果、将棋ファンの皆様、主催者・協賛社の皆様、そして三浦弘行九段に誠意をお伝えするには、会長が辞任するのが一番、という結論に至りました」と説明した。

    明日19日の理事会で臨時総会招集の決議をとり、新会長の選出に向けて動き始める。後任が決まるまでは、谷川会長が引き続き会長を務める。

    谷川会長は会見で「第三者委員会からの報告の通り、出場停止処分を下した常務会の判断はやむをえなかった。しかし、その前段階である10月以前に、電子機器の持ち込み規定の整備や疑惑の詳細な調査などの点で対応に問題があった」と、連盟の責任に言及した。

    後任の会長については「棋士による選挙で決めること。将棋界の代表として、実績も知名度がある人がふさわしいのでは」と述べた。

    三浦九段の復帰戦も決定。

    2月13日、竜王戦第1組に出場し、羽生善治三冠と対局する。

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