Netflixオリジナルドラマ「炎の転校生 REBORN」(全8話)の配信が11月10日17時にスタートする。

漫画家・島本和彦さんの「炎の転校生」(週刊少年サンデー連載、1983〜1985年)を原作に、主演にジャニーズWESTの7人を迎え、舞台や設定を現代版に大幅リメイク。
ネットドラマでジャニーズタレントが主演することにも注目だ。
原作者の島本和彦さんは、ドラマ化にあたって今「後悔していること」があるそうで……。

脚本には1箇所だけ手を入れた
――島本先生、今日はよろしくお願いいたします。ええと、まずは……。
はい、「この話がNetflixからあった時に私が思ったこと」ですね。大体どの記者さんも聞きたいこと同じだろうから、さっさと話していきます!
――(笑)。話が早すぎる!
正直に「こんなに古い作品を?」と思いました。私の数少ないヒット作、12巻まで続いたこの漫画がまた日の目を見るのはありがたいですね。
ドラマ化にあたっては、特に原作通りにやらずに自由にどうぞとお伝えしました。これまでのドラマやアニメも基本的に私はそういうスタンスです。みなさんそれぞれの分野のクリエイターですから、全部おまかせ。
まぁ、あと、面白くなかった場合、私に責任がなくなるように……。「原作通りじゃないから面白くなかったんだ!」「島本は悪くないよ!」ってみんなが言ってくれるんじゃないかって、そういう期待ですね。ジャニーズWESTくんたちのファンにも、怒られたくないですからね!

――ということは、大幅に変わっている設定は島本先生のアイデアというわけではないんですね。
そうそう、そもそも7人主演でどういうことだ? と思いましたよ、私も。聞いて初めて「はぁなるほど、うまいことやったなぁ」と思いました。
脚本は1話の分だけ見ました。準備校がFAXで来て、まぁ正直、別に見ても見なくてもいいやと思ったんですが、せっかく送ってくださったんでね。
で、最初がいきなり転校生たちの会話で始まってたので「これは絶対に違うだろ!」となりまして。「ここがこれから俺が通う学校か……! ズザッ!!」と筆ペンでどでかく書き入れました。
――譲れない島本イズムを。
そう、そこは譲れなかった(笑)。
国電パンチ、どうなる?
――アニメ版では主題歌の作詞作曲を手がけ、自ら歌ってもいましたが、今回そういうお声掛けは……?
ないない、一切ない!! 主題歌だけじゃない、今回、お声掛けまるでないですから!! 原作者が知らない人物どんどん出てきてますからね!

――原作ファンの間では「『国電パンチ』どうなるんだ?」という声もちらほらありました。(※原作で主人公・滝沢昇が繰り出す、電車の恐ろしいパワーを取り込んだ必殺技。「もう国電じゃないけど『JRパンチ』になるのか?」などファンはざわざわしていた)
どう~~もならなかったですね(笑)。思った以上にどうもなってなかった。
しかも、いざという時、まっったく使われない!! びっくりするほど使われない!! バトル盛り上がってる! ここで国電パンチがほしい! というところですら全然出てこないっっ!!
小学館石田さん(島本先生の編集担当):僕も思わず、試写終わって一番に「いや~国電パンチ意外と出てきませんでしたね!」って言っちゃいましたからね。
「甘い、俺は甘かった…っ!」最大の後悔
――ジャニーズWESTのみなさんが主演なのはいかがでしょうか?
うん、「よっしゃ!!」って感じ(笑)。
若い女の子たちが俺の作品を読むことになるかもしれない!! ネットで話題になるぞ!! と。でも、その分悪口も書かれるんじゃないかと思って不安になりました。半々です。
#ジャニーズWEST メンバー全員を主演に迎えた、Netflixオリジナルドラマ『#炎の転校生 REBORN』キービジュアルを公開!配信開始は11月10日!公式サイトで1話〜7話の共演者もチェック→… https://t.co/iJOOLPlGos
発表になってからジャニーズWESTファンの反応も気になってTwitterでもいろいろ見てるんですが……いや~~いい子が多いね~~! 好きになっちゃいましたね、ファンの子たちも。

――撮影現場には行かれたんですか?
行きました。1回だけ、ジャニーズWESTの7人がそろっている時に。
石田くんと2人ですみっこで撮影見ながら「え、これ大丈夫? 本当におもしろいの?」「完成するまで感想は保留にしよう」と、こそこそしてました。
――めっちゃネガティブじゃないですか!
ほら、あんまりハードル上げないようにね……。完成したのを見たら、ちゃんと面白くてよかったです(笑)。
——キャストやスタッフのみなさんとはどんな話を?
いや、全然話してない。なんか怖かったし……話すことないし……。
――急に小声に(笑)。
ジャニーズWESTのみなさん、気遣ってくれてね。いい子たちでした。2人でごはん遅めに食べに行ったら、重岡(大毅)くん、桐山(照史)くん、(川島)海荷ちゃんが自分たちも食べ終わっても残っていて、輪に入れてくれて。

重岡くんは「先生、これ知ってますか?」って、今流行ってるあの、手で回すおもちゃを見せてくれましたね。撮影の合間にメンバーと誰が一番長く回せるか競争してたなぁ……って、うわあああああ!! (突然頭を抱える)
――先生!?
あれがどのメーカーのものちゃんとチェックしといたらよかった!! せっかくなら俺の店で「重岡くんも使ってるスピンするやつ!」って売り出したかった!!
甘い、俺は甘かった…なぜあの時それをしなかったのか……っ! このドラマ化にあたって最大の後悔……!(編集部注:島本先生は北海道でTSUTAYAのオーナーをしています)
——た、確かにあのくるくる回すおもちゃ、流行ってますもんね……。
はぁ、本当に惜しいことをした。あの時、写真撮ってたかな? あとで探します。
今日のワールドプレミアでの一番の衝撃が、 島本さんはずっと「ライブでファンサ返してくれた重岡くんが良いよね」と言っていたのですが、 今日話したら、フツーに虹色になってました。 もうただのファンでした。 #炎の転校生REBORN
撮影現場でメンバーに会い、ライブに参戦し「ただのファン」になっている島本先生
「1話だけ見てやるか」ならこの回を!
――……ええと、気を取り直してドラマの話に戻りたいと思います! 全8話の中で、先生お気に入りの回は?
はぁ……(ため息)。あ、なんだっけ? お気に入りの話。それはもうダントツ4話ですね。
――○○の回ですね(編集部注:重大なネタバレなので伏せ字)。
あ、やっぱり○○ってイメージなんだ。そうかぁ、○○……。
——あれ、冒頭、○○で始まる回であってますよね?
いや、やっぱり「女の子が喜ぶシーン」て、○○なんですね。ジャニーズWESTのメンバーがラジオで「女の子が喜ぶシーンもあります」って言ったらしく、ファンのみなさんがドキドキしているようなのですが、きっとここですね。
全員○○するしね! すごいサービスだよねぇ! ファンの人にはたまらないんじゃないかな。「炎の転校生」のおかげ、つまり俺のおかげだな!(笑)。
――4話のお気に入りポイントは?
話もよかったし、アクションもよかったし、構図もよかった。ほんとに好きで、試写会終わってから、4話だけ家でもう1回見ちゃったもん(笑)。
「原作ファンだけどドラマは別にいいかな」「1話だけなら見てやるか」という人には、まず4話を!! と伝えたいと思います。
原作を買って食え!
――逆に、ドラマをきっかけに原作を手に取る方もいらっしゃるかもしれないですね。
これ皆さんに知っておいてほしいのですが、ドラマになっても原作本は売れないんですよ。そういうもんなの。
……あ、でも今回、売れそうな要素ありました。思い出した。
――え、どこですか?
ドラマの中に原作本がアイテムとして出てくるんです。そうだそうだ。7話で、中間(淳太)くんが「炎の転校生」2巻を破って……食いますよ!! ファン必須のバイブルになるんじゃないですか!?
いや~これ気づいてよかった! 中間くんファンの子たちに伝えたい、本屋で2巻を買って破って食べたら同じ味がするということを!! 中間くんのファンはドラマを見たあと、原作を買って食おう!!
――すごい、「原作を買って食え」!(笑)
ドラマ見てもらえば、どのページかまでハッキリわかりますからね。「わ~中間くんが食べてたページだ~♡」と思って食べてもらえばいいですね! これは2巻だけ重版かかっちゃうな~! バカ売れ予定だから準備しといて!(編集さんに)
