お湯を注ぐだけ…?世界にはこんな納豆の食べ方がある!日本でできる簡単アレンジレシピ

    なんとな〜く日本特有の食べ物な気がしている納豆ですが、実はアジアやアフリカでも庶民職として大人気。焼いたり煮込んだりバリエーションはさまざま。世界に学ぶ納豆の食べ方、紹介します。

    納豆を食べるのは日本人だけじゃなかった! 実はアジア各国、さらにはアフリカでも愛されているという事実、ご存知でしたか?

    味や食べ方のバリエーションの少ない日本はむしろ「納豆後進国」なんだとか……。でも納豆は他にも使えるよ、と言われても正直パスタやチャーハンくらいしか思いつきません!

    『幻のアフリカ納豆を追え! そして現れた〈サピエンス納豆〉』(新潮社)を上梓した高野秀行さんに、世界の「納豆先進国」に学ぶ日本の家庭でもできる納豆アレンジレシピを聞きました。

    洋食に入れると意外にマッチ!

    世界では「ダシ」として使われている納豆。丸めて味噌玉のようにしたり、オクラ形にして燻製したり、乾燥しておせんべいのようにしたり、まるで見た目が土や牛糞のようだったり……日本の「納豆」のイメージとは違う見た目のものばかりです。

    料理への使い方もいろいろ。日本ではごはんのおともとして生で食べるのが一般的ですが、他国では炒めたり煮込んだりごはんと一緒に炊き込んだり、バリエーションはずっと広いのです。

    「オススメは洋食に使うこと。僕が家でよくやるのは、ナスのチーズ焼きです」

    ナスのチーズ焼きに入れてもいい。

    「日本の納豆は、粘り気が強いので炒め物には向かないんですよね。焦げちゃうし、くっついちゃうので扱いにくい」

    「切って塩コショウで炒めたナスにミックスチーズをかけ、パックから出した納豆を乗せて、そのまま魚焼きグリルにイン。納豆のネバネバがチーズに絡んで食べやすく、納豆の風味もよく感じられます」

    というわけで作ってみました! 納豆がちょっと焦げてしまったので弱火で慎重にやるのがおすすめです…!

    お味は…納豆とチーズのうまみが重なっておいしい! 世界ではダシとして使われている、の意味がちょっとわかった気がします。ネバネバ感も薄れていつもの納豆というより具のひとつという感じの存在感です。

    そして、簡単なのにかなり食べごたえが…思ったよりボリューミー! 夕ご飯のおかずにも、おつまみにもどっちでもいけそう。

    シンプルに塩コショウでもよいですが、例えばキムチとか添えてもおいしそうな味でした。「納豆×チーズ」、いろいろアレンジできそうです。

    簡単すぎる!ありそうでなかったこの味

    韓国の「納豆汁」、チョングッチャン風のアレンジレシピも聞きました。

    パック納豆(極小粒かひき割りがいい)をお椀に入れて、付属のタレとからしを入れて、お湯を注ぐ……だけ。これだけです。インスタントのお味噌汁よりも簡単!」

    「これは日本に住んでいる朝鮮族の方に教えてもらった食べ方ですね。彼らは来日してから毎朝毎晩、欠かさずこの“故郷の味”を食べているそう」

    「え、お湯入れるだけ!? ってなると思いますが(笑)騙されたと思ってやってみてください。栄養満点でおいしいので! 朝鮮半島では、味付けは塩や唐辛子で、お湯を注ぐ前に軽く炒めることもあるようです」

    ど、どんな味なんだろう……!? いまいち想像がつきません。まずはお椀にパックをドバっとあけて、

    そのままお湯を注ぐだけ。……すみません、あまりに代わり映えのしない写真になってしまった。

    ぐるぐるかき混ぜて味をなじませ、恐る恐る飲んでみたら……これはかなり美味しい! 想像したより優しい味で、身体にしみます。

    顆粒だし、だし醤油などを入れて味に変化をつけるのもありかも。さくっと食べれる上に腹持ちもよさそうです。

    何よりめっちゃ簡単なのが高ポイント…! 忙しい朝にはもちろん、ちょっと小腹が減った時の夜食にも活用できそうです✨

    高野秀行(たかの ひでゆき)

    ノンフィクション作家。1966(昭和41)年、東京都生れ。早稲田大学卒。1989(平成元)年、同大探検部における活動を記した『幻獣ムベンべを追え』でデビュー。2006年『ワセダ三畳青春記』で酒飲み書店員大賞を受賞。2013年『謎の独立国家ソマリランド』で講談社ノンフィクション賞を、2014年同作で梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞する。『アヘン王国潜入記』『西南シルクロードは密林に消える』『イスラム飲酒紀行』『移民の宴』『謎のアジア納豆』『辺境メシ』などの著書がある。