【注意】1月の電気代、10倍になるかもしれません。電力プランを確認して!

    世界的な燃料不足による、電力価格高騰で大混乱。電力自由化で新規参入した「新電力」利用者はプランの確認や見直しが必要になりそうだ。

    1月の電気料金がいつもの10倍、20倍になるかも……?

    日本列島に寒波が襲来する中、個人でも10万円を超える電気料金を請求されるケースがあるかもしれない。

    時事通信

    大雪に見舞われ運休となり、線路上の除雪作業を待つ路面電車の列=8日午後、JR富山駅前

    東京電力や関西電力、中部電力などではなく、2016年に電力自由化で新規参入した、いわゆる「新電力」と呼ばれる電力会社や小売事業者が提供している「市場連動型」の電気料金プランに加入している人は注意が必要だ。

    一体何が?

    新電力の多くは、自社で発電施設を持たなかったり、持っていても一部をまかなう形を取っており、供給に必要な残りは、日本で唯一電力の売買ができる「日本卸電力取引所」(JEPX)から買い取っている。

    市場連動型プランとは、この卸値によって、電気価格も変動するプランのこと。時間帯によっては従来の電気料金よりも安く利用できるのが特徴だ。

    エルピオでんき / Via lpio.jp

    エルピオでんきWebサイトより、「市場連動型プラン」の説明

    このJEPXで売買される大部分の電力を生産しているのは、LNG(液化天然ガス)を使った火力発電所だ。

    しかし、相次ぐ寒波や、米国からの輸送路であるパナマ運河の通航の遅れなど複数の理由で、LNGの国内供給が不足。ただでさえ電力が逼迫する中で卸値が高騰している。

    全国的に厳しい寒さが続いており、例年に比べ、電力需要が大幅に増加しております。当社としても安定的に電気をご使用いただくためにあらゆる方法を使って供給力の確保に努めているところですが、今後も悪天候が見込まれており電力需給が更に悪化する可能性があります。https://t.co/aSBRvuLunG

    Twitter: @TEPCOPG

    「新電力」以外の各社も節電をアナウンスしている。燃料高騰の影響は大きい

    新電力は、「自然エネルギー利用」「エコ電気」を押し出しているケースも多いが、自然エネルギー由来の電力(FIT電気)であってもこの卸値価格を基準に取引されているため、その場合もLNGの高騰は無関係ではない。

    JEPXの取引価格を見ると、12月初旬は平均6円/kWh程度だったものが、最新の価格は100円/kWhを超えてきているのがわかる。

    JEPX プライスチェッカー/ ENECHANGE / Via enechange.jp
    JEPX プライスチェッカー/ ENECHANGE / Via enechange.jp

    各社の対応は?

    新電力の大手「自然電力」は、1月7日に「日本卸電力取引所(JEPX)電力取引価格高騰に関する重要なお知らせ」として、電気料金高騰の恐れを注意喚起するプレスリリースとメールを配信。

    この段階では「現時点で、前年と同量の電気を利用した場合、お客様に請求する電気料金が平均で2~3倍、状況によってはそれ以上になる可能性があります」としているが、状況はこの1週間でさらに悪化している。

    利用者に向けて、他の電力会社に切り替える際に必要な情報も詳細に伝えている状況だ。

    自然電力 / Via shizenenergy.net

    他社への切り替えに必要な情報もまとめている

    1月11日には、居住地域の大手電力会社の電気料金を基準とし、それを超える電気料金は3万円を上限に値引きするという対応策も発表。

    「1月中は市場価格高騰の状況が継続する可能性が高く、また、2月以降も、予断を許さない状況」と見通しを発表している。

    エルピオでんきは市場価格高騰に伴い、市場連動型プランの新規申し込みを停止。既存の利用者向けには、緊急のプラン変更を案内している。

    エルピオでんき / Via lpio.jp

    ハチドリ電力は、居住地域の大手電力会社の従来プランを基準に、それを超える料金はすべて自社で負担すると大型の補填を発表。各社が対応が迫られている。

    ハチドリ電力 / Via hachidori-denryoku.jp

    この状況、いつまで続く?

    電気・ガス料金の比較サイトを運営するエネチェンジ社によると、電力取引価格の高騰は、場合によっては2月以降まで続く可能性もあるという。

    「これまでも一時的な価格高騰はありましたが、猛暑や寒波などで瞬間的に電力需要が供給が上回ったというパターンがほとんど。今回は、そもそも電力を生み出すための燃料が日本全体で足りていないので、解決のめどがつかず、なかなか今後の見通しがつかないのが現状です」

    同社によると、市場連動型プランの想定契約件数は最大約80万件(全体の1.86%)。

    「自分の電力プランが市場連動型に該当するのかわからない」「他社に切り替えたい」など、混乱した消費者からの相談は通常時の3倍に増えているという。

    普段は安くても…リスクに注意

    市場連動型プランを採用している新電力は、他にダイレクトパワー、テラエナジー、エフエネ、ジニーエナジー、ハルエネでんき、みんな電力(※)などがある。

    ※みんな電力は完全市場連動型ではなく、過去6カ月の仕入れ価格を平均する形式をとっているため、すぐには料金には反映されない。3月以降、より強く影響が出てくる場合は動向をアナウンスすると発表している。(1月15日午前10時50分追記)

    多くの新電力は、平常時の電気料金の安さをうたっているが、なかには今回のように取引価格が高騰してしまった場合のリスク説明が不足しているケースもある。

    社によって注意喚起の度合いもさまざま。請求書が届いて驚かないよう、乗り換えた人は注意が必要だ。

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