衝突事故は他人事じゃない。家の近所に危ない交差点があったらどうしたらいいの?

    「ここに歩道があれば」「ガードレールがあれば」…その要望、実は伝えられます。

    5月8日に滋賀県大津市で起こった車2台の衝突事故。軽自動車が、歩道にいた保育園児13人と保育士3人の列に突っ込み、2歳の子ども2人が亡くなりました。

    この痛ましい事故は防げなかったのか。「ガードレールやガードパイプが設置されていればもう少し被害は小さかったのでは?」という声も少なくありません。

    報道の画像を見た限りでは、現場の歩道が剥き出しになっている。ガードレールや防護柱等があれば、被害を回避または軽減できたように思える。保育園よりもむしろ管理当局が会見して、ガードレールの必要性を認める声明でも出した方が、せめて今後のために有益ではないのか。 https://t.co/KPNt6bhE2g

    ガードレール設置の要望は可能?

    今回の事件のように、予想だにしないタイミングで車が突っ込んできた場合、歩行者がいくら気をつけていても身を守るには限界があります。

    この交差点のように、自宅や職場の近くに危なく感じる場所があった場合、要望を出すことはできるのでしょうか。結論から言うと「要望は可能」です。

    国土交通省の道路交通安全対策室に聞くと、「原則的には、道路を管理している自治体に伝えてほしい」とのこと。

    国道であれば管轄は国土交通省、県道であれば県、その他の道路であれば市区町村となります。

    「国道、県道の標識がない一般的な道路であれば、基本的には各自治体(市区町村)です。わからない場合は確認すれば、どちらの管轄か教えてもらえます」

    何をどう伝える?

    参考に、記者が住む目黒区のケースで調べてみました。区のWebサイトで「ガードレール」で検索すると、壊れた場合の問い合わせ先の一覧が。目黒区の場合、「道路公園課」が管轄部署でした。

    道路交通課の担当者に、身の回りに安全性が気になる道路があれば、具体的にどんなことを伝えればよいのかを聞きました。

    「『交通量が多い』『巻き込みが怖い』など、普段使っていて危ないと感じた理由やタイミングを、地図を添えて教えていただけると検討しやすいです。場合によっては現地に担当者を派遣し、状況を確認します」

    「設置には費用面、近隣住民や店舗への説明などのハードルがあります。すべての要望に必ず答えられるとは確約できませんが、寄せられる声はきちんと参考にしています」

    管轄の部署名は各自治体によってさまざまなので、お住まいの地域で調べてください。Webサイトで「ガードレール」「歩道」などで検索すると、該当の部署が見つかります。

    議員や学校を通じて訴える手段も

    他にも「地元の議員に伝える」「小学校・中学校のPTA組織を通して要望する」なども、道路管理者に確実に声を伝えられる手段のようです。

    町田市議会議員の矢口まゆさんは、Twitterで「町田市内の保育士もしくは保護者の方で、園の散歩コースにガードレールをつけて欲しいと言う方がおりましたらすぐに市に依頼するか、私でもいいですし、議員に相談してください」と発信しています。

    町田市内の保育士もしくは保護者の方で、園の散歩コースにガードレールをつけて欲しいと言う方がおりましたらすぐに市に依頼するか、私でもいいですし、議員に相談してください。 私に相談していただいたら、当たり前ですが全力で取り組みます 連絡はツイッター経由で大丈夫です。迷わずご連絡下さい https://t.co/JwqU7OQBzA