「第4子誕生で100万円」「無料で土地あげます」人口2万人の小さな市が、移住者に大人気なワケ

    年に300人が移住してくるという大分県・豊後高田市。人気の秘密は移住者への手厚い施策でした。

    別府港から車で1時間の、大分県豊後高田市。

    人口およそ2万2000人の小さな町ですが、去年1年間で移住した人が300人を超えている、移住者に人気の町なんです。

    『田舎暮らしの本2』(宝島社)による「住みたい田舎ベストランキング」では、人口1万人以上のまち3万人未満のまち部門で2年連続全国1位に輝いています。

    なぜそこまで人気なのか気になりますが…?

    ABCテレビ(朝日放送テレビ)の平日夕方のニュース番組『news おかえり』が、現地取材で調査。その動画が公式YouTubeチャンネルで公開されています。

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    約100坪の土地が「無料」

    多くの移住者を惹きつける施策のひとつが、土地が無料であること。無償の分譲地を用意しており、約100坪の土地が無料でもらえるのです。

    「定住促進無償宅地」として、市内2地区に計42区画を整備。6月29日現在で残り5区画まで決まっています。

    こちらは、去年の8月に愛知県から豊後高田に移住してきた菊永さん一家。

    もともと妻・裕美さんのお父さんのふるさとで、何度か遊びに来ているうちに家族で気に入ったそう。無償分譲地にマイホームを建てました。

    夫・昌章さん「無料で(土地が)もらえるということで大変助かってますね」「(住み心地は)最高です」

    古い町並みを逆手にとって…

    そんな2人が一度は体験した方がいいと教えてくれたのが、市内中心部にある観光スポット。

    普通の商店街かと思いきや……なんだかレトロな雰囲気?

    実はこの商店街、昭和30年代の古い建物が残っていたことを逆手にとって、「昭和の町」として町おこししているのです。観光地で見るようなボンネットバスも走っています。

    当時の住宅を再現したテーマパークや、6万点もの駄菓子のおまけやおもちゃを集めた博物館もあるんです!

    1951年(昭和26年)創業の「肉のかなおか」さんはコロッケが人気!人気No.1の「おからコロッケ」は1個90円。

    1928年(昭和3年)創業の「大寅屋食堂」さんは外観からかなり雰囲気があります。

    カツ丼450円、ちゃんぽん350円など、40年以上値段据え置きの“昭和価格”がすごい!

    新ビジネスを応援!市が支援金

    移住者が商店街の中で新店をオープンしているケースも。

    大阪から6年前に移住してきた中杉さん夫婦は、焼きいも店を営んでいます。観光で「昭和の町」を訪れ魅了されてしまったんだそう。

    中杉さんのように事業を始める移住者には、市から手厚い支援があります。

    「創業支援金」として内装や美品などの費用を一部負担したり、店舗兼住宅となる建物を格安で貸し出したりなどの施策が用意されています。

    出産祝い金は100万円?手厚い子育て支援

    さらに大きな魅力が、全国トップクラスの子育て支援が受けられること。

    市独自の出産祝い金は第1子と第2子が10万円。第3子以降は、50万円、100万円、200万円とさらに上がっていきます。

    市営保育園の保育料や、公立保育園の授業料は完全無料。

    市が主体となった「学習塾」も定期的に開催しており、5歳から中学生までが授業を受けられます。そろばんやパソコンなどを学べるほか、中学生は受験に向けた夏期講習まで無料です。

    「呼んじゃいました」家族3世代で大移住

    移住者にやさしい施策に惹かれ、大阪から移住した土居さん一家。地元の人が営んでいたからあげ屋さんを8年前に譲り受けました。

    空き家バンクで見つけたという自宅は、約300坪の広さ。家賃は3万円という破格です。築50年の建物ですが、内装をリフォームしています。

    そして驚くべきは、慶一郎さん、ひとみさんのご両親も大阪から移住していること! 今は3世代で豊後高田で暮らしています。

    2人が移住を決意した背景は? 家族を呼び寄せてしまうほど、豊後高田に惚れ込んだ理由は…?

    移住者のみなさんのリアルな声はぜひ動画でチェックしてみてください!

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    〈この記事は、BuzzFeed Japanと朝日放送テレビ(ABCテレビ)の共同企画です〉