東京都渋谷区の公式ウェブサイトが1月3日夕方から、繋がりにくい状況が続いている。
国際的ハッカー集団「アノニマス」による妨害行為とみられ、4日朝現在も復旧作業が続いている。
「アノニマス」とみられるアカウントは「渋谷区がホームレスシェルターを閉鎖するため、渋谷区のウェブサイトを閉鎖します」と述べており、さらなる攻撃も示唆している。
東京都渋谷区のツイッター上の発表によると、区の公式ウェブサイトが、3日の17時時点で閲覧できない状態になった。
区は「アノニマスと名乗る国際ハッカー集団による妨害行為と見られ、原因を調査し復旧に向けた対応を行なっています」としている。
4日10時現在、区のウェブサイトにアクセスしようとすると、画面が切り替わるのに時間がかかったり、エラーメッセージが表示されたりと、依然として繋がりにくい状況が続いている。
アノニマスもTwitterでサイバー攻撃を示唆
アノニマスとみられるアカウントも3日、「渋谷区がホームレスのシェルターを閉鎖するため、渋谷区のウェブサイトを閉鎖します」などと、サイバー攻撃をにおわせる内容を英語で投稿した。
投稿には「美竹公園再開発」「神宮通公園強制排除」などとハッシュタグが付けられている。区が、再開発のため、路上生活者らが寝泊まりしていた区立美竹公園を封鎖したことへの抗議とみられる。
JR渋谷駅から徒歩5分ほどの美竹公園では、路上生活者が生活をしていたほか、路上生活者への炊き出し支援などが行われていたが、区は、来年度から実施する再開発事業のため、路上生活者に退去を要請。
2021年10月25日には仮囲いが設置され、公園への立ち入りができなくなった。公園内で生活していた人の出入りについては一時的に認めていたが、12月20日の行政代執行によって、公園は完全に閉鎖。残されていた荷物なども撤去され、支援者らから批判の声があがっていた。
同アカウントは別ツイートで続けて、「もしホームレスのシェルターや公園を閉鎖し続けるなら、我々は渋谷区と日本政府を標的にし続けるだろう」と投稿し、さらなる攻撃も示唆している。