大英博物館のInstagramに並ぶ、「モアイ像を返せ」のコメント。一体なにが起きているのか。
今年に入り、チリ在住のインフルエンサーが、モアイ像の返還を求めるメッセージを、同博物館のSNSに書き込むよう、フォロワーに呼びかけている。Guardian紙など、複数メディアが報じた。
こうしたSNS上の動きに、チリのガブリエル・ボリッチ大統領も反応している。
一方、イースター島側は、ネット荒らしを伴うモアイ像返還の要求や、大統領のコメントに対し、危機感をつのらせている。
ヨーロッパ諸国では近年、旧植民地などから持ち去った文化財を現地に戻す動きが広まっている。
フランス政府は2021年、植民地時代の西アフリカ・ベナンから持ち出した美術品26点を返還した。
大英博物館では、古代エジプト文字の解読のきっかけとなった「ロゼッタストーン」や、古代ギリシア彫刻群「エルギン・マーブルズ」などに対し、返還要求運動が起こっている。今のところ返還は実現していない。