「双子ってどんな感じ?」一卵性双生児たちの絆を捉えた写真10選

    「私たちは互いの気持ちを代弁し、互いの心がわかり、互いの痛みを感じることができる。とてもリアルに」

    デリラとトゥルラは13歳。デリラのほうが2分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「いつも同じ質問をされるの。『双子ってどんな感じ?』って。でも、双子でないことがどんな感じかわからないのに、どう答えたらいいの?」

    英国ロンドンを拠点に活動する写真家、ピーター・ツェレウスキーは、ほとんどの人が見逃してしまうような細部を捉えた、親密な雰囲気の印象的な肖像写真を撮影している。

    ツェレウスキーのこうした独特な表現性は、「Hoxton Mini Press」から出版される、一卵性双生児に焦点を当てた写真集「Twins」において、十分に発揮されている。双子たちのポートレートには、2人の関係について語る双子たちの言葉が添えられており、自分にそっくりな誰かと一緒に育つというユニークな視点を知ることができる。

    それでは、写真集に載っているポートレートと双子たちの言葉、そして、一卵性双生児を結びつける特別な絆に対するツェレウスキー自身の意見を紹介しよう。

    私は肖像写真家として、素晴らしいポートレートを撮るには共感、理解、コミュニケーションがすべてだと確信している。私は、自分が撮ったすべてのポートレートに個人的なつながりを感じずにいられない。双子たちのポートレートは特にそうだった。

    私はこのプロジェクトに4年を費やし、50組以上の双子を撮影した。その多くとは、生涯の友人になった。

    ジョーとデュークは15歳。デュークが1分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「ジョーは派手好きで、将来の夢はメイクアップ・アーティスト。僕は、写真が好きな裏方タイプ。双子の一番いいところは、何でも気楽に話ができることと、どう思われるか心配しなくてもいいところ」

    キラとタヤは15歳。タヤが2分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「私たちはとても仲良しだったから、たくさん友達をつくる必要がなかった。でも今は、別の親友をつくりたいと思っている。問題は、2人で誰かに会うと、いつも2人セットで見られること。私たちにとっては、それぞれのアイデンティティーがとても大切なの」

    このプロジェクトを始めたころは、双子たちの違いより、似ているところに興味があった。おそらく自分自身の強迫観念的なこだわりなのだろうが、私はポートレートの対称性やバランス、全体的な調和を愛し、双子たちの類似点を可能な限り強調しようと努力した。

    ところが、撮影を重ねていくと、双子たちの微妙な違いに、同じくらい興味を引かれるようになった。これは完全に予想外だった。その一例が、15歳の兄弟ジョーとデュークだ。彼らは一卵性双生児だが、外見も中身も、あり得ないほど違っていた。

    背景に何もない場所で、真っ白なタンクトップの2人を撮影すると、それぞれの全く異なる個性が輝き、それぞれのアイデンティティーを際立たせることができた。ジョーとデュークのポートレートはお気に入りのひとつになり、一卵性双生児の相違点は、類似点と同じくらい面白いということを教えてくれた。

    シャルミーナとリドワナは23歳。シャルミーナが2分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「シャルミーナと私は何度も引っ越した。だから、本当の意味で故郷と呼べる場所はない。友達をつくるのも大変だったけど、私たちにはいつも、お互いがいた」

    エルソンとエルトンは18歳。エルソンが5分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「僕は13歳のとき、自分がゲイだと気づいた。恐怖に襲われたけれど、エルトンに話すと気持ちが軽くなった。エルトンも僕に、自分はバイセクシャルだと明かしてくれた。僕たちにとっては、啓示の瞬間だった。数年後、僕たちは両親にカミングアウトした。それ以来、両親は最高の味方だ」

    私が出会った双子の一部は、想像通り、強い絆で結ばれていた。片時も離れることなく、同じベッドで寝ている双子もいた。一方、普通の兄弟と全く変わらない双子もいて、ピザのトッピングや掃除当番のことでけんかしていた。

    それでも、すべての双子に共通点が1つあった。双子であることは特権であり、双子ならではの感覚だと思っていたことだ。彼らは皆、エリートクラブの一員のように感じていて、私をその中に迎え入れてくれた。彼らが、目には見えない強力な絆で結ばれていて、断ち切ることのできない素晴らしい結びつきを築いていることは明らかだ。

    双子として生まれなかった私には、これは双子にしか十分には理解できないタイプの絆だということが理解できる。

    クロエとリアは13歳。リアが1分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「クロエが二段ベッドの上から落ちて、鎖骨を折ったことがある。すごく痛かったはずなのに、彼女は泣かなかった。でも、私は泣かずにいられなかった。まるで彼女の痛みが私に伝わったみたいに。彼女が感じていることを、私もそのまま感じたの」

    アランとゲイリーは37歳。アランが20分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「僕たちはいつも、くだらないことで言い争っている。先週も、ゲイリーがピザの注文を間違ったんだ。トマトソースのはずだったのに、彼はガーリックソースを注文した。ガーリックソースのピザなんて、誰が注文するんだ?! 僕は怒り狂い、2日間口をきかなかった」

    このプロジェクトには重要な目的がいくつかあったが、その一つが、双子の類似点だけでなく相違点を探ることだった。シリーズ全体に連続性を持たせるため、私は同じような背景、照明、構図を用い、すべての被写体を同じ時間帯に撮影した。

    さらに、決して無理強いはしなかったが、同じような服装をしてほしい、とすべての双子に頼んだ。表情やポーズなど、微妙な個性の違いを強調したかったためだ。もし2人の服装が違ったら、そうした違いははっきりわからなかっただろう。

    驚いたことに、すべての双子が私の頼みを聞いてくれた。それどころか、大多数の双子が同じ服装を心地よく感じていて、日常的によく似た服装をしているという双子も何組かいた。

    グレースとソフィアは6歳。グレースが1分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「私たちは同じに見えるかもしれないけど、考えていることは違う。2人の好きな言葉は、“夢見ることができれば、それは実現できる”。ウォルト・ディズニーの言葉よ。私は妹が大好き」

    ハーモンとヘロダは35歳。ハーモンが1分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「私たちはアフリカのエリトリアで生まれ、7歳のとき、ロンドンに移り住んだ。私たちは同じ時に耳が聞こえなくなって、治療を受けるために移住したの。この障害のおかげで、私たちの絆は強くなった。私たちには決して壊すことのできない特別な絆がある。私たちは互いの気持ちを代弁し、互いの心がわかり、互いの痛みを感じることができる。本当に」

    私はいつも、双子たちを結びつけている不思議な絆に興味を引かれていた。私は小学校での出来事をはっきり覚えている。クラスに双子の兄弟がいて、私は2人の不思議さに驚かされていた。2人はいつも一緒で、服装も話し方もよく似ていた。学校側は2人を引き離そうと躍起になっていたが、2人の絆はどんどん強まっているように見えた。私は2人の関係に嫉妬していたのだと思う。

    数年後、写真を始めたとき、双子への強い関心が再び現れた。写真家ダイアン・アーバスを知り、キャスリーンとコリーンのウェイド姉妹という双子を撮影した有名なポートレートに出会ったことがきっかけだ。力強く、魅力的で、同時に、心をかき乱すような写真で、私は完全に魅了された。

    その後、アウグスト・ザンダー、メアリー・エレン・マーク、ロジャー・バレンの作品を知った。3人とも、キャリアのある時点で、象徴的な双子のポートレートを撮影している。こうして双子への関心が強まり、必然的な結果として、私は双子のポートレートを撮るようになった。

    ミッキーとレジーは 2歳。ミッキーが2分早く生まれた

    Peter Zelewski

    「私たちはミッキーとレジーの両親として、息子たちが双子であることを喜んでいる。生涯の友を持つことになるからだ。彼らが大きくなったとき、2人の絆が安心感や自信につながることを願っている。どのような目標を追い求めていても、“君を誇りに思っている”と言ってくれる味方がいるという安心感や自信だ」

    このプロジェクトを続けていくうちに、双子たちと会うことが、写真そのものと同じくらい重要で、ワクワクすることになっていった。双子たちが体験してきた難題や喜びの物語を聞くたび、私は心を動かされた。

    前述した通り、私はエリートクラブに招待されたように感じ、それを幸運なことだと感じた。プロジェクトはすでに完了したが、私は今でも、双子たちの関係がどれほど特別なものかをよく理解できる。双子たちの写真と言葉に触れたすべての人に、私が特別なポートレートを撮影しながら感じた気持ちが少しでも伝わることを願っている。

    当然ながら、双子の絆を身をもって体験できる人は限られている。それでも、私がレンズ越しに見たものを感じることができれば、今自分がもっている関係性を、今よりほんの少し大切に感じられるかもしれない。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan