真っ白な紙から切り出される、動物たち。
これらの作品には、ある共通点があります。どの動物も、絶滅危惧種なのです。
作品を手がけたのは、フィリピンのパトリック・カブラールさん。フリーランスのアートディレクターです。
BuzzFeed Newsが作品について話を聞くと、そこには、環境問題に対するカブラールさんの思いと願いが込められていました。
レオナルド・ディカプリオが環境問題を追うドキュメンタリー映画『地球が壊れる前に(原題:Before The Flood)』を観たのをきっかけに、環境を保護するのに何か貢献できないか考え始めたと話します。
「アジアでは、伝統文化だからと動物に虐待する国もまだ多いです」
「自然環境の保護団体を支援したいと思ったのですが、寄付するお金がなくて。自分が今できることは、注目されている自分の切り絵で認識を高めることだと思いました」
絶滅しかけている動物を助けるために、プロジェクトを始めたい。
Instagramにこのメッセージを投稿したところ、ネット上の寄付プラットフォームAOK(Acts Of Kindness)が世界自然保護基金(WWF)に繋げてくれたと話します。
カブラールさんが2016年12月から公開し始めた、15の絶滅危惧種の動物たちの切り絵。作品の収益の半分は、WWFフィリピンに寄付されています。
Instagramでカブラールさんは作品についてこう説明します。「繊細な切り絵は、野生生物がどれだけ傷つきやすい命なのかを表していると思います」
「私たち全員は、自然と繋がっている。誰もが絶滅の危機にさらされていることに気づかなければいけないのです」
水牛タマラウ
サイ
トラ
ゴリラ
ゾウ
スペインオオヤマネコ
アオウミガメ
ユキヒョウ
センザンコウ
最後の作品として、パンダを紹介しているカブラールさん。
「この切り絵のプロジェクトは2016年に始めたのですが、2017年現在、パンダは絶滅危惧種から引き下げられました。人類にはまだ希望があります」