2月18日、平昌オリンピックのスピードスケート女子500mで金メダルを獲得した小平奈緒選手。
試合後、会場が歓喜に包まれる中、印象的な場面があった。
10年近くのライバル、そして良き友人でもある韓国の李相花選手に駆けつけていったのだ。
2010年のバンクーバーオリンピック、そして2014年のソチオリンピックのスピードスケート女子500mで金メダルを獲得し連覇を果たした李選手。
平昌オリンピックでも3連覇に向けて、女子1000mを棄権して500mに挑んでいたが、惜しくも達成はならなかった。
小平選手は李選手に「よくやった」と韓国語で伝え、涙する李選手を抱きしめながらともにウイニングランをした。
日本と韓国のスピードスケート女子短距離を長年牽引してきた小平選手と李選手。
オリンピックだけではなく、W杯でも幾度も競い合ってきた2人。お互いから学び、そして励ましてきた。
しかし、彼女たちの関係は勝ち負けだけでできているものではない。
毎日新聞によると常に試合の場で小平選手と李選手が「来年はファイトしよう」「良いレースがしたいね」と励まし合う様子がよく見られるという。
2014年の11月、ソウルのW杯で小平選手が初優勝した時のあるエピソードをスポーツ日本が報じている。
「試合後すぐにオランダに戻らなくてはならないことがありました。リンクから直接空港に行かなければいけない時に、李相花選手がタクシーを呼んでくれた上に、空港までのお金を出してくれました。本当は悔しいはずなのに」
また、李選手も「韓国の私の家に遊びに来てくれました。すごく仲が良かったので誘ったのです」「日本に行った時は(小平選手が)いつも面倒を見てくれます。プレゼントもくれます」とプライベートでの仲の良さも語っている。