Twitterで大人気の家族会議 「ばあば」が号泣した理由

    目標は「死なない」

    家族会議は、深刻な話ばかりではなく、笑えるものもある。そんな、愛が感じられる会議を毎月開いているのが、もひかんさん(@mohikan1974)一家。

    もひかんさんは、「子どもらが月ひとつだけでも何か目標が達成できたら」という思いをきっかけに家族会議をTwitterに投稿している。

    そして2月、もひかんさんことパパ、ママ、なごみちゃん(10)、かずとよ君(5)の家に、おばあちゃんこと「ばあば」が引っ越してきた。その目標は、「いのししに勝つ」

    しかし、6月の議事録の予告でばあばが号泣したことが明らかにされる。

    ばあば号泣。娘が嗚咽の書記。議事録はのちほど。

    BuzzFeed Newsは、5月度の家族会議、そしてばあばについて、もひかんさんに聞いた。

    ——かずとよ君が6月の目標にした「紙のお金をあつめる」とは?

    「『両替』です。お手伝いをすると貰える銀のお金(100円)を10個集めると交換してもらえる紙のお金(1000円)に夢中です。紙のお金は何でも出来ると思っています。すでに5枚集めて、僕の財布より沢山入ってます」

    息子が初めて覚えた漢字は『千円』でした。

    ——ばあば、いったいどうやってイノシシに勝つのですか。そんなにしょっちゅうイノシシに遭遇しているのですか。

    「同居を始めて山登りを新たな趣味としました。登るにあたって、この辺りがイノシシ被害に悩まされていることを知り、自身で検索しまくっていました。準備と訓練こそしていますが、未だに遭遇はしておりません。準備万端で2つの山を踏破しましたが、イノシシに遭遇しなかったということです」

    朝からイノシシ対策の訓練に余念がないばあば。

    ばあばの今までの目標が「健康→墓巡り→いのししに勝つ」だったのが、6月に入りいきなり「死なない」になった。そしてばあばのいつかのための話が議題に。

    ——なごみちゃんとかずとよ君はどう受け止めてましたか。

    「ただただ黙って聞いていました。そのうち感極まってなごみが泣き出し、私もつられて涙が出てしまいました。それをおどけて小躍りして笑わせようとする、かずとよが印象的でした。ずっと一緒に暮らせると思っていたばあばも、いつか死ぬんだという事を実感したのだと思います」

    ——二人とも、とても思いやりのあるお子様ですね。

    「子供らにとって少し早かったかなと思いましたが、結果的に今、元気なばあばとの時間を大切に感じてくれたのではと思います」

    我が家で不定期に開催されるカズトヨリカルパレードです。

    もひかんさんの家族会議をきっかけに、Twitterに議事録を投稿する人が増えている。中国語で書かれた家族会議や、一人暮らし用のひとり会議も。

    @mohikan1974 我家の家族会議、只今終了致しました。

    @mohikan1974 ご要望にお答えして、今月だけお見せしますねえ(*´艸`*) 読めない( ̄▽ ̄;)

    5月
    パパ:中華料理をしっかり覚える
    ママ:パパをぶたない
    小竜:課外の宿題はその日のうちに終わらせる
    風風:パルクールの真似をしない(※パルクールとは忍者っぽい動きをするフランスのエクストリームスポーツ)

    もひかん(@mohikan1974 )さんのツイートを読ませてもらってて、やってみたくなったひとり会議。母に「寂しいやん」と言われたが楽しい一時だった。次は還暦をとっくに過ぎた両親とアラフォー姉弟の4人で会議だ。

    ——家族会議を始めたみなさんも、もひかんさんと議事録をシェアしていますね!

    「家族のみならず一人暮らしの方がそれぞれを見つめ直し、文字を起こす行動というのはとても良い事だなと思います。少なくとも我が家では良い方向に向かいましたから」

    ——なごみちゃんが書いている、「トマトのどぅる」って何ですか。

    「どぅるとは我が家語でトマトの柔らかい部分です(くまもんが指をさしているところ)」