5月18日昼(現地時間)、キューバの首都ハバナの国際空港から旅客機が離陸直後に墜落、大破した。旅客機には、乗客105人と乗員9人が乗っていたという。政府は公式に発表していないが、国営テレビは死亡した人数は100人を超えていると報じている。
国営メディアのプレンサ・ラティーナによると、キューバ国営のクバーナ航空ボーイング737型機は国内線で、ハバナのホセ・マルティ国際空港から東部オルギンに向かう予定だった。
国営テレビによると、墜落現場では救急隊員による救助作業が行われている。大破した旅客機からは4人が救助されたが、1人は病院搬送中に死亡した。残りの3人は重体だと伝えている。
キューバの日本大使館は、日本人が巻き込まれたとの情報はないとしている。
事故現場を訪れたディアスカネル国家評議会議長は、「多くの犠牲者が出るだろう」と話した。数週間前にキューバの議長に就任したばかり。
以前にも飛行停止する対応に迫られていたクバーナ航空
クバーナ航空の元役員はBuzzFeed Newsの取材に対し、「老朽化している」機体が多く、保有機材がなくなりつつある状態だったと話す。
そのため、クバーナ航空は、常にブルーパノラマ航空などヨーロッパから旅客機を借りしているという。
墜落したボーイング737型機も、メキシコの航空会社「Damojh」が保有しており、貸し出されていた。
メキシコ関係当局によると、機体は1979年に作られたもので、昨年11月には検査を受けていた。 BBCが報じている。
また、ロイター通信は、「現役で使われているほかのほとんどの旅客機と比べると、かなり古い」と報じた。
国営メディアによると、サルバドル・バルデス・メサ副議長はクバーナ航空と5月17日、航空に対する公共の苦情について面会していた。
苦情の内容は、国内線のキャンセルが続いていたことや、機体の技術的問題が原因の遅延などだという。
今月上旬にも、一部の機材を安全上の問題から飛行停止する対応に迫られていた。