来日したNBAスターがバスケ部員に伝えたメッセージ それはすべてに通じる
「自信は誰もくれない。自分自身で獲得するんだ」

ブラッドリー・ビール選手
NBAの若きスターブラッドリー・ビール(22)が来日した。ワシントン・ウィザーズ所属、リオ五輪アメリカ代表最終候補でもある。
このフォームはビール選手が大好きなママ直伝だという。
ビール選手は来日していた20日、千葉県・市立船橋高等学校でバスケ部の生徒たちと交流した。

彼が体育館に入ってきた瞬間、体育座りで礼儀正しく待っていた生徒たちは、大きな拍手で迎えた。早く動きたくて、うずうずしながら。
ビール選手は、笑みを浮かべながら言った。
「何かわからないことがあったら、必ず質問するように」
そして、一緒にパスやディフェンスの練習を始めた。
BuzzFeed Newsは交流会の合間にブラッドリー・ビールに話を聞いた。最初に交わした挨拶の握手がとても力強かった。

——日本はどうですか。
今まで訪れた場所の中で、一番エキサイティングだよ! 街も綺麗で、人も優しいし。とても良い経験をしているよ。
—— 一番楽しかった経験は。
ここに来る前に、実はサムライのレッスンを受けたんだ。
——バスケでもサムライみたいな動きを目指すためにですか。
そうだね(笑)試合では、サムライみたいに見えるかもしれないね。
「若者と触れ合う機会を増やしたい」
——試合中、ご自身のことをどのような選手だと思いますか。
常に落ち着いている。試合中にもあまり表情を表に出さないし、常に謙虚であろうと努力している。
でも、楽しむのは大好きさ。たくさんの人、特に若者と交流するのが楽しい。気づかぬうちに、ロールモデルにならなければいけなくなるからね。
——どんなロールモデルになりたいですか。
バスケをするのがどんなに楽しいのかを見せて、NBA選手として若者と触れ合う機会も増やしていきたい。幼い頃、そんな貴重な経験はなかったからね。バスケへの熱意を伝えるのに、本当に重要な機会だと思う。
——ビール選手と一緒に練習している高校生たちを見て、見学に来ている人たちやバスケ部の先生も「うらやましい」と言っていました。
この子たちは、想像したよりはるかに上手だよ。日本の選手とアメリカの選手の違いといえば、日本の方がもっと基礎がしっかりしている。同じバスケでも世界のさまざまなプレーを見れて本当に嬉しい。
「スーパーマリオは日本のゲームだったのか!」
——普段はどのように過ごしているのですか。
シーズン中だと、起きてすぐに食べて、数時間ほどジムに通う。練習がない夏は2、3時間ワークアウトするよ。家に帰ったら、ゲームをしたり、泳いだり、犬と遊んだりしている。
——好きな日本のゲームはありますか。
実は遊んだことがないんだよね。
——本当ですか!? スーパーマリオとかも?
そうなんだ!知らなかった! NINTENDO64を持っているから、いつもスーパーマリオで遊んでいる。クレイジーな発見だ。
——試合前に必ず聞く曲とかはありますか。あと好きな食べものは。
ラップは必ず聞くようにしているよ。ヒップホップも。僕専用のプレイリストを作成しているんだ。
食べ物はスパゲッティが大好き。寿司には慣れてきたよ。ちょーーっとだけね。
タトゥーには「FAITH」と「HOPE」

——さっきから腕に入れているタトゥーが気になっていました。
右腕は、家族関連のタトゥーを入れている。兄弟4人の名前——ちなみに全員、名前のイニシャルがBBなんだ——両親の名前、そして故郷の地名が描かれている。
左には、信仰に関するタトゥーを入れている。大きく「FAITH」と掘っているんだけど、これを逆さまに読んでみて。
——……「HOPE」ですか。
そう!
「自信は誰もくれない。自分自身が獲得していくもの」

——過去のインタビューで、シュートで成功するには「80%の自信、20%の形作り」と話していましたが、自信はどのように得るのでしょうか。
自信は誰もくれない。自分自身が獲得していくものなんだ。バスケ選手、医者、何になったとしても、できると自分自身が信じない限り何も達成できないよ。
だからいつも自分にこう言い聞かしているのさ——すごいバスケ選手になる。すごいシューターになる。だったら自分がそうだと信じろ——とね。
もしシュートを外したとしても、そのことは忘れるよ。次のシュート、次の試合に挑まなきゃいけないから。必ず次の機会があるんだ。
——将来バスケ選手を目指している子どもたちに一言お願いします。
夢をずっと追い続けて。僕も昔、君たちと同じ場所にいたよ。同じように年齢を重ねてきたし、同じように身長を伸ばしてきた。何かが可能になるんだとすれば、それは自信を持っているから。
プロになれると信じることができたら、絶対実現できる。夢はそう簡単にかなわないし、時間がかかる。だからこそ、努力もしなければ。