突然ですが、秋田県にとても輝いているシニアの方々がいるので紹介させてください!
全員がプロを目指して活動する60歳以上の方々で、最高齢は73歳です。
取り組んでいる活動というのは、なんとeスポーツ!
eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲーム、ビデオゲームで対戦するスポーツ競技のことです。
切磋琢磨してゲームに打ち込んでいるシニア世代の活動を伝えるべく、BuzzFeedは詳しくお話を聞いてみました。
彼らが所属するチームの名前は「マタギスナイパーズ」です。
日本初の「シニアeスポーツチーム」として、2021年9月に秋田県で発足しました。
地元のIT企業「株式会社エスツー」が企画・運営しています。
シニア世代がeスポーツを楽しむことで、「健康」や「認知症の防止」といった観点に一定の期待を寄せていますが、最大の目標は全く異なります。
マタギスナイパーズは「孫にも一目置かれる存在」を目指しているというのです。
エスツーの担当者(@MATAGI_Snipers)は言います。
「今、秋田県も少子高齢化の問題が深刻です。『高齢化の負のイメージ』をプラスに転じるために、高齢者とeスポーツを結びつけることはできないかと考えました」
応募の決め手は…。
マタギスナイパーズは現在、60〜73歳の14人が在籍しています。
初めてゲームに触れた人や、インベーダーゲーム以来、数十年ぶりにゲームにのめり込んだ人もいるんだとか。
応募理由を見ると、様々な思いを持って参加しているのがわかります。
「退職後、次の目標を探していた。今まで挑戦したことのないジャンルだったため、これだ!と思った」
「地元秋田を盛り上げることに繋がるのではないかと思った」
「ゲームはしたことがなかったが、サバイバルゲームが好きだったので興味が持てるのではないかと思った」
自主練習に励むほど夢中に
選手たちはエスツーによる講習を受けながら、3チームに分かれて『フォートナイト』と『エーペックスレジェンズ』の2タイトルのゲームの練習を重ねています。
週1回、3時間ほど公式練習があるといいますが、みんな自主練習に励むほど夢中になっているそうです。
「午前中からトレーニングセンターに来て夕方まで練習をなさる方や、気が付けば『●●をプレイ中』と表示されている方もいるので、相当熱心にプレイしてらっしゃいます」
マタギスナイパーズは発足後から大きな反響が寄せられ、エスツーの担当者は「肯定的な反応が多く、選手も運営側も本当にうれしく思っています」と喜びます。
「一過性のものにしたくはないという気持ちも強くなりました。皆様に末永く応援していただけるように、気持ちを引き締めております」
今後は選手たちの成長や特性を踏まえながら、他のタイトルも触れてもらう予定で、ゲームのストリーミング配信や大会への出場も計画中なんだとか。
そのうえで、「リタイアメント後の新しい選択肢として、シニア世代のeスポーツシーンをご提案できるモデルケースを作りたい」と意気込みます。
「まだ全て始まったばかりのもので、チームの成長や、eスポーツシーンの変化も先が見えないので、ゆっくりと丁寧に作り上げていきたいと思います」
「マタギスナイパーズの試みが、選手の皆さんの新たなターニングポイントとなることを願いながら、全力でサポートしていきます」