どうしてこうなった……「防水シーツを洗ったら洗濯機が破裂した」知らなかったでは済まない衝撃画像が話題に

    防水製品は洗濯機に入れちゃダメ! その理由もメーカーに聞きました。

    防水シーツを洗ったら洗濯機が破裂してしまった! そんな驚きのツイートが写真付きで投稿されました。今回のトラブルの当事者として、注意喚起も含めて報告したのは、さくひかさん

    投稿は現在までに1.3万回以上リツイートされ、「えっだめなの知らなかった」「気をつけます」といった反応も。

    なぜ「防水・撥水加工のものを洗濯機では洗ってはいけない​」のか、メーカーにも聞きました。

    【防水、撥水加工のものを洗濯機で洗ってはいけない】 ということは知っていましたが、何度も防水シーツを"他の衣類と一緒に洗って"いて大丈夫だったので「今日は丁寧に1枚だけで洗ってみよう」とネットにも入れずに洗ってしまいました。脱水が出来ず大きな爆発音がして洗濯機が破裂しました😭

    Twitter: @SAKU_HIKA

    突然の爆発音、そして洗濯機が破裂

    さくひかさんの投稿によると、これまで何度か防水シーツを他の衣類と一緒に洗ったことがあり、そのときは大丈夫だったとのこと。しかし、この日は「今日は丁寧に1枚だけ洗ってみよう」と防水シーツだけを洗ってみたところ「爆発音がして洗濯機が破裂」してしまったそうです。

    写真を見ると、洗濯機のプラスチック部分が割れ、上部がズレて外れてしまっています。内部で何が起こったのかはわかりませんが、かなり大きな力が加わったのは間違いなさそうです。

    さくひかさんに、詳しい状況を聞きました。

    ――防水シーツはどれくらいの大きさでしたか?

    ワイドキングサイズの防水シーツです。

    ――洗濯機が破裂したときの状況を詳しく教えてください。

    日曜日のお昼ごろで、私は娘の授乳中で寝室にいて、夫はキッチンで片付けをしていました。すると突然大きなドーンという爆発音がした後、ガッシャーンという音がして……てっきり夫に何かあったのではと心配しました。

    私はすぐに駆けつけられない状態だったので夫が確認しに行ったところ、洗濯機の破片が散らばっているのを見て、爆発音は洗濯機だったのだと分かりました。

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    このとき、洗濯機の中で何が起こっていたのか、NITE(製品評価技術基盤機構)がYouTubeで公開している「防水性のものを脱水したために洗濯機が異常な挙動を示した事故の再現映像」という動画を見るとよくわかります。

    YouTubeでこの動画を見る

    youtube.com

    動画では自転車カバーを洗濯機で脱水する実験を行っていますが、脱水が始まった途端、ガタガタと大きな音を立てて洗濯機が暴れはじめ、最後には横倒しになってしまいました。

    このような事故の場合、さくひかさんのように洗濯機がぶつかった轟音で気づくケースが多いとは思いますが、もし洗濯機が暴れ出したときに近くに人がいたらと思うと、本当にぞっとします。

    なぜこうなる? メーカーに聞いた

    さくひかさんが今回使用していた洗濯機はシャープ製ということなので、編集部からシャープにコンタクトを取ったところ、以下の回答がありました。なお「防水製品を洗ってはいけない」というのは洗濯機全般に言えることで、シャープの洗濯機に限った事象ではないことを書き添えておきます。

    ――投稿者の方の写真を見るとかなり壊れていますが、なぜこのように大破してしまったのでしょうか? 考えられる原因を教えてください。

    防水シーツは水が抜けない素材のため、脱水中に異常振動を起こし、バランスを崩した洗濯機が周囲の壁や家具等にも衝突することで、本体および周囲の破損に繋がったものと考えられます。

    ――今回のような「防水性のもの」が洗濯できない理由はなぜですか?

    防水性衣類や水抜けが悪い洗濯物では、次のようなことが起こり、異常振動になる可能性があり、洗濯機や家屋・家具を破損する恐れがあるためです。

    1. 脱水の高速回転中に衣類に溜まった水が一気に抜け、突然バランスが崩れる
    2. 水が抜けない衣類に溜まった水が、脱水の高速回転中に移動してバランスが崩れる
    3. 脱水槽の高速回転による遠心力で、防水衣料自体が脱水槽上部に上がってきてバランスが崩れる

    ――ひどい汚れなどでどうしても洗濯したい場合、何か方法はあるのでしょうか?

    一般的な衣類や布製品などの繊維製品には取扱い表示のタグ(洗濯マーク)が織り込まれております。家庭での洗濯禁止の場合もありますので、表示に従った取扱いをお願いいたします。

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    最後にもう少し今回の件を深掘りしておきましょう。JEMA(日本電気工業会)が掲載している、電気洗濯機を安全に使用するためのポイントとして、洗濯機に入れてはいけない防水性の衣料・繊維製品とは、下記のようなものです。

    オムツカバー、サウナスーツ、ウェットスーツ、レインウェアー、寝袋、キルティング、スキーウェアー、自転車・バイク・自動車のカバー、レジャーシート、おねしょシーツなど

    また洗おうとしているものが防水性かどうかわからないときの見分け方は「繊維製品に口をつけて息を吹き込んで下さい。空気が通らないものは防水性の衣料・繊維製品です。」とのこと。

    これらの情報をもとに正しい使い方で洗濯機を活用したいものです。