7つの数字から見えてくる 現代の日本の貧困

    貧困は、次の世代へと繋がっていく。

    データが示す貧困の連鎖

    貧困問題の報道でよく耳にする「連鎖」という言葉。だが実際、どのようにして貧困は連鎖していくのか。数ある調査資料の中から7つの数字をピックアップすると、現代における貧困の姿が浮かび上がる。

    13.9%:子どもの相対的貧困率

    「当たり前の生活」が難しい人々がいる。

    現代社会で問題になっている「相対的貧困率」とは、所得の中央値を下回っている人の割合だ。収入の問題で多くの人が当然と思う生活が送れなかったり、進学が厳しかったりという状態のことを指す。

    19.2%:生活保護世帯に属する子どもの大学等進学率

    152万円:一年間の大学への在学費用平均(子ども一人あたり)

    教育という投資には即効性がない。

    日本は学歴社会であり、大卒か否かは重要だ。しかし「1ヶ月後も同じ生活をする」ことを最優先事項として過ごす人々にとって、子どもの5年後10年後、その先の人生を見据えた投資は、経済的にも精神的にも難しい。

    約20万円:大卒男性(50〜54歳)と高卒男性(同)1ヶ月分の収入差

    20%強:男性(25〜34歳)中卒・高卒の非正規雇用率

    43%:中卒の1年目離職率

    中卒・高卒の人々が置かれる不安定な状況。

    高収入・高待遇はあまり望めない。離職率は高い。自分一人生きていくだけなら、なんとかやっていけるかもしれない。けれど、守るべき存在がいた場合はどうだろうか。

    子どもだった彼らが親になった時。

    とはいえ、支援制度も進んできている。

    貧困の連鎖から抜け出すことはできる。そのための支援も徐々に進んできている。例としては奨学金制度だ。

    38.5%:奨学金を貰っている大学生・短大生の割合

    給付型奨学金制度も始動。

    BuzzFeed JapanNews