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「君の仕事は代わりがいくらでもいるんだよ、でもね…」上司の言葉で産休前の不安が軽くなった話

産休や育休後のキャリア復帰。すべての不安が拭えるわけではないけれど、少しだけ気持ちが楽になる漫画です。

部長の言葉で産休前の不安が軽くなった話を描いた漫画が話題です。

漫画家の多喜ゆいさん(@ekakiyatakiyui)がTwitterに作品を投稿したところ、「これは響く…」「とてもいい話でした」と反響が寄せられました。

注目の漫画がこちらです。

「この仕事がやりたい」と2年前に派遣社員として入社した会社での出来事。

妊娠8カ月。あと数日で産休に入ると同時に契約も終了するという状況の中、主人公は大きな不安を抱えていました。

「できることならもう少し続けたかった」

子どもが生まれたら、どうなるんだろう。また同じ仕事できるのかな...。

「子育て中でキャリアのない私に働ける所なんて…」

念願だった子どもを授かり、嬉しい気持ちもある反面、やりがいのある仕事ができる今の職場を離れてしまうことに対して、後ろ髪を引かれる思いでした。

そんな時、部長に言われた一言。

「君の仕事は代わりがいくらでもいるんだよ」

「でもね…生まれてくる命に代わりはいない、もちろん君自身もね」

子育てが落ち着いて仕事をしたくなったら、今度は私が誰かの代わりになればいい。

そう考えると、今まで感じていた不安が少しだけ軽くなったのでした。

BuzzFeedは投稿者の多喜ゆいさんに話を聞きました。

こちらの漫画は、多喜さん自身の経験を元にして描いたものだそうです。

「子どもができた時は嬉しかったものの、派遣の契約更新も迫っていたのでどうなるだろうと不安でいっぱいでした」

出産後、周りのママたちが仕事を復帰して社会に戻っていくのを見ていると、焦りを感じることもあったそうです。

しかし、上司の言葉のおかげで「今は子どもとの時間を大切にしたい」と思い直すことができ、落ち着いて復職することができたのだとか。

仕事と子育ての両立が難しいという現状

とはいえ、多喜さんは、子どもが幼い間の仕事復帰はまだまだ厳しい、と感じているそうです。

「子育て世代に優しく」という声がある一方で、まだまだ古い価値観が根強く残っている職場もあると語ります。

「子どもがいるというだけで、最初から給料を下げられ、待遇を悪くされたと聞いたこともあります。でも、『じゃあいいです』と言えないんですよね。他がないので…」

結婚後に馴染みのない地域に引っ越したという多喜さんは、仕事探しに苦労したんだとか。だからこそ、当時の学びを娘さんに伝えているといいます。

「うちには娘がいるんですが進路の話題になるたび、どんな環境になっても働いていける武器(技術や資格や特技)は身につけといた方がいい…と話しています」

一人じゃないから大丈夫

最後に、この漫画に込めた想いやメッセージを聞きました。

「私のように結婚して出産…で仕事を辞めるって、社会から切り離されるようで孤独や不安な気持ちになる人もいるんじゃないかなと思いました。でもどこかに手を差し伸べてくれる人もいる、一人じゃないから大丈夫。そう前向きな気持ちになってもらえたらと嬉しいです」