あのテオ・ヤンセンもびっくりしそう。
愛媛県にある診療所の院長を務める片山均さん(@katabomb2)が、Twitterに100均の電車を使って作ったロボット作品の動画を投稿したところ、1万回以上リツイートされ、3万9千を超える「いいね」が集まりました。
それに、動画の再生回数は53万回以上にものぼったんです👏
エヴァンゲリオンのマトリエルかな、ハウルかと思った、テオ・ヤンセン味があるなどといったコメントのほか、「敷かれたレールの上しか進めないのは嫌になったのかw」「訳がわからない…ただ天才だってことだけがわかる」との声もあり、大きな反響が寄せられました。
テオ・ヤンセンって、風力で歩行する造形作品を作った芸術家さんだよね…。

それっぽさがあるって、めっちゃ気になりません?
では早速、話題の動画を見てみましょう!
100均のプチ電車を使ってチェビシェフリンク機構で動く8脚歩行ロボットを作りました。 #プチ電車 #プチ電車ロボ #チェビシェフリンク #100円ロボット部
なんじゃこれー! 確かに、テオ・ヤンセン味あるかも。
それにしても、このロボットすごすぎるし、新しいASMR!? ってくらい、動画の音が気持ちいんだわ〜(笑)
これ本当に100均クオリティーなの? 正直何がどうなってるかわからない…。
そこで、BuzzFeedは片山さんにお話を聞きました。
ーーねぇねぇ、片山さん。このロボットの構造がすごい気になります。どうなっているんでしょうか?
「ロボット本体は100均で売っている竹のおはし、竹串、木製スティック、ミニストロー、タイルマットでできています」

「電車を載せるやぐら部分は竹のおはし、脚を動かすリンク機構は木製スティック、竹串、ミニストローで作ります。電車の動力をリンク機構へ伝えるのにコンパスカッターで丸く切ったタイルマットを使います」
これら全ては、グルーガンで接着しているんですって。
「ロボットの動力にはダイソーのプチ電車シリーズ『成田エクスプレス』の駆動車を使っています。高架上のレールを通って電車がロボットに乗り込むと、駆動輪がタイルマットを回転させてリンク機構に伝わり脚が動きます」
「ごく最近、100均にモーターで走らせる電車が売られていることを知り、動力源として使うようになりました」
ーーロボットを制作するにあたって工夫したことはありますか?

「今回の歩行ロボットはチェビシェフリンク機構を使っています。その工夫の理由としては、電車の進行方向とロボットの進行方向を同じにするためです」
「てこクランク機構で作ったのでは、電車とロボットの進行方向が逆になってしまい、電車がロボットに乗り込んでも前に進むことができないんですよ」
ーーこのロボットを制作するのに、どれくらいの時間がかかったのでしょうか?
「土曜の夕から作り始めて、日曜の夜に出来上がったので、丸1日と少しです」
ーーそもそも、歩行ロボットを作ろうと思ったきっかけは?
「2人の息子にプログラミングやロボットに関心を持ってもらうため、手本となるべく独学で電子工作を始めたのですが、素人の私には難しすぎました」

「それでもなんとかロボット的なものが作りたいと思い、2020年の1月ごろから100均で買った毛玉取りや竹のおはし、ストローなどを使って歩行ロボットを作るようになりました」
お子さんのために自ら挑戦する姿勢、見習いたいです。
動画の裏話
投稿した動画を制作するにあたり、お子さん達からこんなことを言われたんだそう。
「はじめの動画では、電車がロボットに乗り込むところばかり撮影してしまい、次男から単調すぎる、電車が走るシーンを増やすようにとダメ出しを喰らいました」
「長男も、電車が走る姿を見るのを好きな人は多いと教えてくれたので、撮り直すことにしました」
親子の工夫があったからこそ、見応えのある動画が出来上がったんですね😊👏
ここまでくると、作品のテオ・ヤンセンっぽさと動画のクオリティも含めて、出来上がった作品の完成度がもはや芸術の域に達していると感じてしまうのは、私だけですか…?(笑)
反響を受けて
今回の投稿には「すごい」など、称賛の声が多く寄せられました。それに対して、片山さんはこう話しています。
「ロボットのダイナミックな動きや、リンク機構の面白さについてたくさんコメントをいただいてすごくうれしいです」
「これも、動画を観て色々アドバイスをくれたり褒めてたりしてくれる家族や、SNS上の皆さんのおかげです。これからの作品制作に大いに励みになりました」
今後の作品にも、期待が高まります!