Facebookのインターネット回線提供ドローン「Aquila(アクイラ)」が先月、米アリゾナ州で初飛行した。

Aquilaはラテン語で「鷲」という意味。ドローンの機体は、ほとんどが翼になっている。FacebookはAquilaを使い、世界の遠隔地などに、ネット接続を提供したいと考えている。
今回の試験飛行に使われたのは単なるドローン。Facebookのチームは、信号を地上に送る伝達技術の開発に取り組んでいる。

AquilaはInternet.orgと呼ばれるFacebookのプログラムの一環。世界の約40億人の人々に、インターネットを提供しようと試みている。
Facebookは、インターネットに全く接続できない人々は16億人いると見積もっており、Aquilaでこの問題に対処しようとしている。インターネットに接続できる環境はあるものの、接続する金銭的余裕がない人々もいる。Internet.orgのアプリ、Free Basicsはこの人々を対象に据えている。

フライトは96分間続いた
Facebookのエンジニアリング担当副社長のジェイ・パリックによると、Aquilaの飛行時間は当初は30分を予定していたという。しかし、上手く進んだため、さらに長い時間飛行させ続けることにした。Aquilaは上空約600メートルを時速40キロで飛行した。

Facebookは、Aquilaを高度1万8000メートルから2万7500メートルまでのあらゆる場所を、時速110キロから130キロの速度で飛行させたいと考えている。
Aquilaを1度に3ヶ月間上空に飛ばし続けたいと、Facebookは考えているそうだ。


Facebookは、Aquilaの電波が届く範囲の人々に直接インターネットを提供するのではなく、既存の回線事業者と提携し、Aquilaのネット回線を人々に提供するプログラムを開発するつもりだ。「これは事業者向けのパッケージとして、我々が提供する技術的ソリューションになるでしょう」と、パリックは語った。

Aquilaが稼働するまで、「あと2、3年は必要」とパリックは見積もっている。
