こちらの女性は、ステファニー・リムさん(22)。アメリカ・カリフォルニア州の大学で看護学を専攻する学生だ。
ステファニーさんは先日、ジムで起きたある出来事をTikTokでシェアした。すると動画は拡散され、多くの人々からの反応が集まった。
その日、ステファニーさんはいつものようにジムで運動をしていた。運動を終え、トイレで手を洗っていたところ、ある女性から声をかけられたという。
女性によると、ステファニーさんが運動している姿をこっそり撮影していた男がいたそうだ。
ステファニーさんが投稿したTikTokは260万回以上再生され、53万以上のいいねがついている。
動画は「ジムに来た時、最初に着ていたのはこれ(スポーツブラ)」という言葉から始まる。
「いまから話すストーリーが、この服(大きめのスウェットシャツ)に着替えなきゃいけなくなった理由」
「トイレに行ったら、ある女の子から声をかけられた。彼女が言うには、オレンジ色のセーターを着ていた男が、私を撮っていたらしいの」「どうしよう、泣きそう」
ステファニーさんがジムのスタッフに話したところ、「もし彼が写真を撮っていたら、彼の携帯を取り上げて削除する必要がある」「マネージャーと今すぐ話をしてきます」と返答があったという。
盗撮被害を振り返り、驚きと悲しみ、気持ち悪さを感じたと、ステファニーさんはBuzzFeedに語った。
「正直なところ、そのまま家に帰って何もなかったように振る舞おうと思っていました。(この経験は)あまりにも怖かったから」
勇気を持って事情を説明したステファニーさんと、彼女の話にしっかりと耳を傾けたスタッフに対し、TikTokにはたくさんのコメントが寄せられた。一方で残念なことに、ステファニーさんと同様の経験をした人も多い。
「室内のランニングマシーンを使っていた時、ひとりの男が私の姿を3分くらい動画で撮ってた。私の婚約者がそれを見つけて、彼の携帯から動画を消させた。その日の帰り道は、ただひたすら泣いた」
「レストランの外で妹と話してたら、年配の男が妹の写真を数枚撮ってた。それに気づいた私は、冷静さを失って激怒した」
「まったく同じことを、私と友達もジムで経験した。年上の男が私たちの写真を撮ってて、(一緒にいた)男友達がそれをすぐ教えてくれた」
「私も、昔住んでたアパートのジムで同じことをされた。(こっそり撮影していた)男を見たから、ロビーに行ってスタッフにその話をしたけど、何も対応してくれなかった」
なかには「女性専用ジムを増やすべきだ」というコメントも。
今回の経験から、ステファニーさんはこのように話す。
「ジムは(誰にとっても)安全な場所であるべきなのに、女性たちがこんなことを経験しなきゃいけないなんて、悲しいです」
「女性専用ジムを作るのはとても良い考えだとは思います。でも、私にはジムに付き添ってくれる男性の友達もいます。彼らは純粋に私のモチベーションを上げてくれる、優しい人たちです」
「私は、誰もが使えるインクルーシブなジムが好きです。(利用者同士で)お互いに学び合い、支え合えることがたくさんあるから。他者のプライバシーやトレーニングを尊重できない人は、男性・女性関係なく、なんらかの処分を受けるべきだと思います」
「また、ジムは『相手の許可なしに写真や動画を撮影しない』という決まりを作り、入会する際の契約書にも採り入れるべきだと思います」
それでも、ステファニーさんは「自分の着たい服を着る」と前を向いている。
「盗撮されて以来、ジムでまた好きな服装を着られるまで少し時間がかかりましたが、それでもまだスポーツブラとスパンデックスを着ています。私が好きなことや、自信をもっていることは、誰にも変えさせませんから」
「自分の好きなものを着てください! ジムはそもそも、自分自身や自分の体をもっと好きになれるよう、勇気づけてくれる場所です。服装で勇気づけられるなら、そうするべきです」
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:吉谷麟