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「保育園落ちた」とならないために 待機児童数ではわからないあなたの街の実情

「隠れ待機児童」というカラクリ

ブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」が話題になったのは、今年2月のことだった。

Kazuhiro Nogi / AFP / Getty Images

厚生労働省は、2016年4月1日時点での待機児童数を発表した。全国で2万3553人で、15年より386人増え、国の待機児童対策が追いついていない状況が明らかになった。

さらに今回、ここに含まれない「隠れ待機児童数」を初めて同時に発表した。

「隠れ待機児童」6万7000人

認可保育園の入園は、保護者の働き方や家庭の事情によって、自治体が選考する。待機児童数とは、認可保育園に入園を申し込んだにもかかわらず、入園が叶わなかった子どもの数のこと(上の棒グラフ)。

この待機児童に含まれないのが、「隠れ待機児童」だ。厚労省によると、4月時点で「隠れ待機児童」は6万7354人いるという。

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なぜ「隠れ」なのか

隠れ待機児童にあたるのは、主に次のようなケースだ。

* 自治体が補助する認可外の保育施設に預けている(認可に預けられなかった時のために「保険」で申し込んでいた認可外の施設に預けた)

* 認可保育園に内定したにもかかわらず、預けなかった(希望園を多めに書いたが、自宅から遠いなどの理由で実際には預けるのをやめた)

* 育児休業を延長した

育児休業を延長する場合などを待機児童に含めるかどうかの判断は、自治体によって違っている。

待機児童数が全国ワースト1の東京都世田谷区の保坂展人区長は憤慨している。

「待機児童数」は自治体によって数え方が違う…にもかかわらず、メートル法と尺貫法の数字をゴチャゴチャにして待機児童発表数として比較する報道を野放しにした責任は厚生労働省にある。見栄えのいい数字に拘泥せず、同じ定義で比較できなければ、保護者に正確に情報提供していることにならない。

東京都の発表によると、世田谷区の16年4月の待機児童数は1198人。江戸川区397人、板橋区376人を大きく引き離して都内ワースト1だ。

世田谷区は、公表している待機児童数から、一部の自治体が待機児童として数えていない「隠れ待機児童」に該当する人数を差し引いたとすると、「大幅に減るはずだ」と主張している。

待機児童数の定義がバラバラなら、何を信じて「保活=保育園に子どもを預けるための情報収集や活動」をすればよいのか。

一つの指標になるのは、新規入園決定率だ。

認可保育園に入園の申し込みをした人のうち、入園が決まった人の割合を示す。待機児童数のように自治体の人口規模に左右されることもない。

首都圏の主要都市と政令指定都市の15年4月時点の新規入園決定率は、保育園を考える親の会が発行している「2015年度版 100都市保育力充実度チェック」に掲載されている。

23区最低は杉並区。入園できるのは2人に1人

例えば、東京23区では杉並区が新規入園決定率が46.6%と最も低く、2人に1人が入園できなかったということになる。

新規入園決定率は、住んでいる自治体の保育担当課に問い合わせると教えてもらえるはずだ。新規入園決定率を公表していない自治体でも、進級が決まった人も含めた利用決定率なら知ることができる。

まずは情報収集を

妊娠する時期を調整したり、選考に有利になるようポイント稼ぎをしたりと、過激な「保活」の手法に焦りを募らせる親は多い。

でもその前に。住んでいる自治体で、保育園に子どもを預けるハードルがどれくらい高いかを知ることが「保活」の第一歩なのだ。

Akiko Kobayashiに連絡する メールアドレス:akiko.kobayashi@buzzfeed.com.

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