「安いのにおいしい!」と幅広い年代に愛されるお菓子メーカーのシャトレーゼ。
洋菓子や和菓子だけでなく、アイスクリームやワイン、冷凍食品と、お店には400種類以上の商品が並びます。
中でも一番人気は「北海道産バターどらやき」。自家炊きのつぶ餡とバタークリームがしっとり柔らかい皮で挟まれていて、甘さとしょっぱさのバランスが絶妙!
老舗和菓子店のような本格的な見た目ですが、なんと値段は129円。
この商品だけでなく、定番人気のアイス「チョコバッキー」は1本64円、ブッセ「豊酪」シリーズも1個108円など、どれもすっごく安いんです。
なぜ、シャトレーゼは安さとおいしさを実現できるのか。広報室・室長の中島さんに話を聞きました。
山梨県から「おいしくて安い」を届けて60年以上
ーーシャトレーゼの魅力は「おいしいのに安い」という点にあると思います。なぜ低価格で提供できるのでしょうか?
中島さん(以下、中島) :コストを抑えるため、シャトレーゼでは工夫している2つのポイントがあります。
まずは、原料の仕入れ、製造から店舗での販売まで、自分たちのコントロールでやっているところです。
シャトレーゼの本社は山梨県の甲府にあり、工場は自然の恵み豊かな八ヶ岳エリアに近い場所に位置しています。仕入れは業者などに頼まず、近くの農家さんなどと直接契約をしているので中間コストがかかりません。
大量に仕入れるからスケールメリットもあります。
あと、シャトレーゼは基本的にフランチャイズ・ビジネスで、デパートなどにお店は出さず、自分たちの商品のみを扱うお店を持っています。
デパートなどに出店すると場合によっては高いテナント料がかかり、コストへの影響が大きくなりますから。
中島:お客様が求めてるものって、やはり「おいしさ」が一番。それが「お値打ち価格」であればなお結構!ということですよね。お客様に喜んで頂くことが一番ですし、そのニーズに最大限応えられるようにしています。
創業者の齊藤寛(現在は会長)が当初からそういう考えのもと会社経営をしているんです。なので、60年以上変わらずこのようなビジネスモデルを続けています。
地元だからこそできるお菓子づくり
ーーロングセラー商品が多いですが、スイーツをつくる上でのこだわりを教えて下さい。
中島:お菓子をつくる上で、卵と牛乳がすごく大事で、この2つの材料にこだわりと自信をもって商品づくりをしています。
工場の近くには牧場や養鶏場があり、産みたての卵や搾りたての生乳を仕入れることができます。
自分たちの工場で生乳を低温殺菌製法で牛乳に加工しているので、なるべく生乳本来のおいしさを保ったままの状態をキープできるんです。
鮮度がいい卵って、割った時に白身が盛り上がっていますよね。卵白が持っている自然な力を使えば、膨張剤などに頼らなくても生地が膨らむんです。
添加物を極力使わず、素材が持つ自然の力を利用してお菓子づくりをしています。
ーー本社が山梨にあるシャトレーゼだからできることなんですね。
中島:あとは、水がいいのも八ヶ岳や南アルプス山系を擁する山梨県だからこそです。雑味のない汲み上げ天然水を使ってアイスやゼリーを作ったり、小豆を炊き上げたりしているので、素材の風味が生きるんです。
中島:もちろん、いい素材を使ったからっておいしいものが出来るとは限りません。こだわりの素材をちゃんと生かす、シャトレーゼの知恵がつまった製法でおいしい商品をつくっています。
商品の仕入れの部分などでコストを安く抑えたぶん、より良い素材を使っているので、おいしさは絶対負けない自信がありますね。
ーー最後に、中島さんがイチオシのシャトレーゼ商品を教えていただけますか。
中島:現在シャトレーゼ店舗でも展開されている、焼きたての「YATSUDOKIプレミアムアップルパイ」が好きです。
中島:家に持ち帰ってトースターで少し温めてから、パリッと香ばしいパイ皮にシャトレーゼの糖質70%カットのマダガスカルバニラアイスを合わせて一緒にいただくのがテッパンの食べかたですね。
中島:おいしいスイーツを食べるときは、体調に問題ない限りは糖質を気にせず堪能するようにしているのですが、アイスだけ糖質カットにするだけでも罪悪感がぐっと減るものですよ(笑)