去年、多くの話題を呼んだ恋愛リアリティショー『バチェラー・ジャパン』。その“男女逆転版”が10月9日から配信開始されます。

その名も『バチェロレッテ・ジャパン』。今度は一人の独身女性(バチェロレッテ)を17名の男性が奪い合います。

ーー『バチェロレッテ・ジャパン』には、なぜ参加しようと思ったんですか。
福田:単純に、今までに「この人だ!」と思えるような人に出会えていなかったんです。お付き合いしていた男性はいたけど、どの人とも結婚には至らなかった。
でもこの『バチェロレッテ・ジャパン』には「結婚」っていう共通の目的を持った方たちが参加しますよね。
そこがすごく自分の中で大きなポイントで。今までの男性たちとは違う形での出会い方ができるんじゃないかと思ったんです。

福田:あとは私自身、オファーが来た時ちょうど「愛に迷子」だったというのもあります。
ーー「愛に迷子」?
福田:お話が来る直前に、お付き合いしていた方とお別れをしていたんです。ずっと一緒にいると思ってたのに、そうでなくなってしまったから…。
それをきっかけに「真実の愛って何なんだろう」って考えるようになって。
ーーすごいタイミングで『バチェロレッテ・ジャパン』のお話が来たんですね。
福田:はい、いろんな偶然が重なって。ここでだったら「真実の愛」が見つかるんじゃないかと思って参加を決めました。
ーー初の女性版バチェラー、「バチェロレッテ」に選ばれたことについてはどう思いますか。
福田:初めてだからどうこうってことは正直ありませんでした。「バチェロレッテ」という肩書きがあったとしても、私が「結婚に悩んでいるひとりの人間」であることに変わりはないから。そんなふうにフラットに考えていました。
もちろん、自分の恋愛をさらけ出すわけだから不安はあったし、勇気も必要でした。だけど、それ以上に楽しみな気持ちが大きくて。
だって、こんな経験今までにないから!

ーー周りからの反響はかなりあったのではないでしょうか。
福田:そうですね。友達は「頑張ってね!」とか「楽しみにしてるね」ってすごく応援してくれました。
ただ、中には「そういうリアリティショーには出てほしくない」って言われることもあって。
ーーそれはなぜでしょうか。
福田:うーん。そう言ってくる人は、私のことをカテゴライズしていたんだなと感じました。「福田萌子はこうあるべき」っていう勝手な期待ですよね。
ーーそういう意見は福田さんが『バチェロレッテ・ジャパン』へ参加することに影響しましたか。
福田:いいえ、全く。私は悪い意見、なんなら良い意見であっても自分の中には留めないようにしているので。
私の行動は他の人のどんな意見にも左右されません。最終的に決めるのは自分ですから。自分自身で責任を取るためにもそのようにしています。
だから『バチェロレッテ・ジャパン』への出演は、私を勝手にジャッジしている人に対して「私はこういう人だよ!」って示す手段としても良かったんじゃないかと思っています。

ーー『バチェロレッテ・ジャパン』ではどのような男性との出会いを期待していましたか?
福田:「こういう男性が来てほしい」と考えたことはなかったです。
希望を持ってはいたけど、期待はしてなかった。先ほども言いましたが、相手に期待を押し付けるって良いことではないので。
だって、期待と違ったら「裏切られた!」ってなるでしょう?
だからどんな男性が来ても、「どういう人なんだろう?知りたいな」とオープンな気持ちで向き合おうと決めていました。
ーーいざ当日を迎えての感想はいかがでしたか。
福田:人生で味わったことのない緊張を感じました。
特に最初の男性と挨拶する時はもう、すっごくドキドキ!心臓が飛び出そうなくらい。こちら側に歩いてくる姿がスローモーションかのように見えました。
ーー17名の男性と乾杯していた時、声が少し震えていたのが印象的でした。
福田:あの時は緊張というよりも、感激が大きくて。
だって、自分の人生の中の2ヶ月という期間、完全に外との連絡を絶って私に会いに来てくれているんですよ!
そんなこと、今まで考えもしなかったことなので。なんて言ったらいいか…感動でいっぱいでしたね。

ーーそんな気持ちの中、初日で5名とお別れをしなければならないというのはかなり苦しかったのでないかと思います。
福田:本当にあの時は気持ちが追いついていなくて…。「よくわからなかった」というのが率直な感想ですね。
今思えば苦しかったんだろうけど、それが苦しさだということもわからないくらい。いっぱいいっぱいでした。
福田:苦しさを感じるようになったのは回を重ね、経験値が増えてからです。
「渡さなかったら、もう会えないんだ」って。セレモニーの度にローズの重みをどんどん実感していきました。
正直、眠れないこともあったくらい。たくさん泣いたし、たくさん悩みましたね。

ーー福田さんはどのような基準でお別れを決めるんでしょうか。
福田:「この人のここが違うから、これが足りないからローズを渡さない」ということはしませんでした。みなさんひとりひとり素晴らしいものを持っていて、良い部分がそれぞれ違うので。
参加者の男性と過ごす中で「この人のこの部分が私にすっごく合うな」と発見できた男性にローズを渡していました。
ーー「合うな」というのは具体的に男性のどこを見て判断するんですか?
福田:いや、曖昧で説明ができないものですよ!だって、言語化できるんだったらその要素を満たせばいいということになるでしょう?その人じゃなくてもいい、なんなら私でなくてもよくなってしまう。
話しているときの空気感だとか、言葉のセンス、発言の裏にある気持ちだったり…一緒に過ごして感じたもの全てです。
ちゃんと「心」で向き合ってくれた人。それが伝わってきた人にローズをお渡ししました。
ーーこの番組へ出演して、福田さんの中でどんな変化がありましたか。
福田:17名の男性たちと向き合うことによって、自分ってこんなに愛情に満ち溢れた人間なんだなと気づけました。
ちょっとした発言に対して「こう言うってことは、昔こんな思いをしてきたからかな」とか。気づいたらその人の言葉の裏側をとらえて、どんな人生を送ってきたのかまで考えるようになっていたんです。
これって、愛だなって。それはもちろん恋愛としての感情でもあり、母性的な感情でもあり…。
17名に対してそれぞれ形は違うけれども、精一杯の愛情をもってコミュニケーションをしていました。
ーー「真実の愛って何だろうと迷っていた」と最初に話していましたが、その答えは『バチェロレッテ』の旅の中で見つかりましたか。
福田:『バチェロレッテ』を通して「真実の愛」は見つけられるものではないんだということに気づけました。
「愛」は見つけられる。だけど「真実の愛」というのはずっと自分たちで一緒に作り上げていくものなんだなと。
だから「『今』はわからない」というのが答えです。
ーーでは、福田さんは今「真実の愛」を作り上げている途中ということでしょうか?
福田:そうですね…!現在、育んでいるところです。

ーー視聴者にはどのような部分に注目して見てほしいですか?
福田:感情の流れを見てほしいですね。男性陣はもちろん、わたしの気持ちも。
私たちは75日間、完全に外部とのやり取りを断って生活するんです。そういう状況下にいると、コミュニケーションのひとつひとつがすごく大事になってきて。
本当に小さな発言でもその中に優しさを感じて、ものすごく嬉しくなる。「ありがとう」って言葉だけでも泣きそうになるんですよ!
「こういう時に人の心って動くんだ」って。そんな、気持ちが変化していく部分に注目してほしいです。
福田:わたしが恋愛や結婚に対して抱く不安な気持ちって、世の中の女性もきっと同じことを感じると思うんですよね。
ここで私が自分の恋愛をさらけ出すことによって、見た方たちが「自分だったらこうするな」とか「ここを真似してみよう」とか。自分の恋愛に置き換えて考えてくれたらいいなと思います。
この『バチェロレッテ・ジャパン』が誰かに勇気や希望を与えるきっかけになってくれると嬉しいです!
