「自撮り、悟り、千鳥足」…来年の干支トリをダジャレに 年賀状デザインの意図は

    ジドリ、サトリ、チドリアシ。

    来年の干支は酉年。年賀はがきではスマホを構えて「トリが自撮り」――2017年の年賀はがきの宛名面に描かれたユーモアあふれるイラストがネットで話題を集めています。

    毎年工夫が凝らされた年賀はがきの宛名面。BuzzFeed Newsは、デザインの意図を日本郵便に聞きました。

    ジドリ、サトリ、チドリアシ

    切手部分で「トリが自撮り」しているのはインクジェット紙の無地のもの。スマホを構えてポーズを撮るトリのイラストが印象的です。

    潜んでいるのは「自撮り」だけではありません、消印部分には神妙な顔で正座する「悟り」、お年玉番号の部分にはふらふらと足元がおぼつかない「千鳥足」が……。

    年賀はがきの紹介ページでは「ジドリ、サトリ、チドリアシと『洒落のトリ』をデザインしています」と説明しています。

    ネット上では「かわいい、年賀状出したくなった!」「ダジャレを組み込むとは日本郵政やりますな」などの反応が寄せられています。

    11月1日(火)に発売されたインクジェット紙の年賀はがき52円には、「トリ」にちなんだ3つのシャレが描かれています。ジドリ(自撮り)、サトリ(悟り)、チドリアシ(千鳥足)です。

    ダジャレの意図は?

    「年賀状を出す方が減っている中、少しでも親しみを持ってもらえるデザインにしたいと考えました」

    「デザイン変更できる部分が3箇所あるので、何か干支にちなんだシャレが3つできないかなと……。どれを最初に思いついたか? そ、そういう覚えはあんまりないですね」

    日本郵便の担当者は、BuzzFeed Newsの取材にこう答えます。

    2015年の未年、2016年の申年には、前回の同じ干支である12年前のデザインからつながったストーリーが? と話題になりました。

    2003年の年賀はがきは、羊がせっせと編み物をしています。そして2015年、羊はマフラーを巻いて編み物を終えた棒針を持っています。なんと、12年前の編み物ができ上がっているのです。切手デザイナーは星山理佳さん。

    2015年の羊の年賀はがきは12年越しにマフラーが編みあがったデザインでしたが、2016年の猿の年賀はがきは、温泉につかる猿が親子になっています。12年の歳月を感じさせてくれるデザインです。

    ヒツジが編んでいたセーターが完成したり、1匹だったサルが2匹になったり……このシリーズは今回は採用しなかったのでしょうか。

    「ヒツジもサルも、実はこちらとしては明確につながりを意識したわけではなかったんです」

    「皆さんが想像を広げてくださったことで話題になりました。今回も自由に解釈して楽しんでもらえればと思います」

    長い歴史のある年賀状ですが、ユーモアあふれるポップなイラストを宛名面に使うようになったのは、「この数年のこと」と言います。

    「お客様からの反応は上々。郵便局の窓口や店頭での販売でアピールすると『かわいい!』と興味を持っていただけることも多く、購入につながっている手応えがあります」

    2018年の干支は戌。年賀状のデザインも注目ですね!