「がんだからって、私はプリンセスになるのをやめない」10代少女の写真に反響

    大切なのは内面の美しさ

    こちらはアンドレア・シエラ・サラサル。米テキサス州出身の17歳の高校生で、モデルの仕事をしている。

    今年2月。アンドレアの母のアドリアナは、娘の首にしこりを発見し、医者に連れていった。そのしこりが、がん腫瘍であるとは二人は全く予想していなかった。

    「寝違えたと思って首に痛みを感じていなかったら、(がんだとは)わからなかったでしょう。首を軽くたたくと、大きな丸いものがあるのを感じました」と、アンドレアはBuzzFeed Newsに語った。

    医者は、アンドレアの鎖骨の上と胸に腫瘍を見つけ、ステージ2の結節硬化型ホジキンリンパ腫と診断した。このことで彼女の人生は一変した。

    病院で治療を受けるため、学校にフルタイムで登校することが難しくなったアンドレア。治療の合間の時間を有意義に過ごすため、母のアドリアナは娘にモデルの仕事をしてはどうかと提案した。モデル業は、アンドレアが13歳の時から大好きな趣味だった。

    化学療法で髪を失ったアンドレアは、撮影の際にさまざまなウィッグを試した。その一方で、髪を失った彼女は、自分の外見に自信をなくしていた。

    「化学療法を受ける前の私は、いつも自信にあふれていました」とアンドレア。「だから、髪が抜け始めた時、鏡をのぞきこんでは、これほど自分に自信が持てなくなるものなのかと、よく感じていました」

    アドリアナは、がんを患うことになった娘の物語と、彼女がモデルの仕事が大好きだということを、写真家やモデルエージェンシーに伝えた。すると、アンドレアの元にはモデルの仕事のオファーが舞い込み始めた。

    そして、写真家のヘラルド・ガルメンディアが、アンドレアの完璧な瞬間をとらえた。この写真に世界中の人々が心奪われ、元気づけられた。

    アンドレアは、ウィッグなしでモデルをすることに、いつも自信があったわけではない。「(最初は) 自信がありませんでした」「でもその後、気づいたんです。自分がどう見えるかを恥じる理由はないし、ありのままの姿を誇らしく思うべきだと」

    「外面の美しさだけではなく、内面の美しさが大切なのです。ウィッグなしでの写真撮影は、こういったインスピレーションを元になされたのです」

    アンドレアはこの時の写真を「がんだからって、私はプリンセスになるのをやめない」という言葉とともに、Twitterでシェアした。写真は10万回以上リツイートされている。

    Cancer doesn't stop me me from being a princess. 👑

    「ウィッグをしないプリンセス」というテーマは、アンドレアが提案したのだと、ガルメンディアはBuzzFeed Newsに語った。

    「アンドレアが、がんと向き合う様子に、ものすごく勇気をもらいました。彼女の人生の瞬間を写真で切り取る機会を得られて、嬉しいです。今後アンドレアが、がんとの闘いが大変だった時期を振り返った時、彼女はきっと、そこに何か美しいものを見出すことでしょう」

    アンドレアは、治療を受けている病院にいる、若いがん患者の女の子たちを元気づけるために、写真撮影をしたいと思ったという。「彼女たちと一緒にいると、自分に自信をなくしてしまっていることが伝わってきます」と、アンドレア。

    「髪や身体などの外見的な特徴が、自分がどんな人間なのかを決めるのではないと、知ってほしいのです。本当に重要なのは内面の美しさ、他の人たちに、どう接するか、です。もしあなたが思いやりのある人なら、それは伝わるのです」

    「髪があるかどうかは、重要ではありません。そのことが、人としてのあなたを決めてしまうとは思いません。人々が完璧と思う何かを持っていなくても、気にすることはありません。脚が長くなかったり、青い眼をしてなくても良いのです。美しさとは、そういうことではありません」

    アンドレアは、病気であろうとなかろうと、世界中の人たちに夢を追いかけること諦めないでほしいと思っている。「がんだからといって、大好きなことを止めるべきではありません」

    「人間の美しさは、内面から来るということを知ってほしいです。私は人々を励ましていきたいと思っています」

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