【米大統領選】「過去40年間で最も期待されていない」副大統領候補 選出後の重大な任務とは?

    あのボタンの権限も・・・

    4日午後9時(日本時間5日午前10時)に副大統領候補者の討論会が開かれる。民主党ティム・ケイン氏と共和党マイク・ペンス氏が対決する。

    今年の副大統領候補者は知名度が低い

    アメリカでは大統領選には「あまり関係ない」と評される副大統領候補者の討論会。1976年以来、大統領候補者の討論会の視聴者数と比べると、副大統領候補者の討論会は常に数百万人も少ない

    しかし、例外もある。2008年には、副大統領候補者の共和党サラ・ペイリン氏と民主党ジョー・バイデン氏が討論した。

    討論会では、予想不可能な発言が多いペイリン氏が注目を浴びていた。その結果、大統領候補者のジョン・マケイン氏とバラク・オバマ氏の討論会を上回る約7000万人と、過去最多の視聴者数を獲得した。

    今年の副大統領候補者はどうなのか。「政治で最もつまらない男」と自身を紹介するケイン氏と「共和党のB級セレブ」だと認めるペンス氏。

    ABC Newsが9月に行ったネット世論調査によると、アメリカ人の40%以上が副大統領候補者の名前を知らないという。

    ニューヨークタイムズは今回の副大統領候補者について「物思わしげで知名度が低く、過去40年間で最も期待されていない討論会かもしれない」と悲観的に見ている。

    副大統領の任務

    今年は極めて期待値が低い副大統領候補者だが、そもそも副大統領は一体どのような任務を務めるのか。

    立ち位置は日本でいうと官房長官だが、そのほかにも上院の議長を務める。大統領と職務を分担することもあることから「大統領職から至近距離(only a heartbeat away from the presidency)」な存在だと言われている。

    アメリカ合衆国憲法上、大統領が辞任や死亡などで職務を遂行できなくなった場合は、副大統領が大統領の任務を引き継ぐ。過去に9人の副大統領が大統領の任務を引き継いできた。

    またCNNによると、核攻撃を発動する装置へのアクセスも、大統領が遂行できない場合は副大統領に権限が渡される。

    実は重大な任務を行うことになる副大統領の候補者討論会はどのように繰り広げられるのか。午前10時からTwitterやFacebookから生中継を見ることができる。