14日から続く地震の中、熊本・阿蘇の外輪山に住んでいる魔王ダークこーちゃんさん(@dark_kochang)が、ハッシュタグ#被災飯テロで食事の写真を投稿し続けている。
飯テロとは、食欲をそそられる食べ物の写真をSNSなどに投稿すること。被災地での調理の画像を見た人からは、「最強・最良のテロだ!」「明日はわが身…色々と学びながらタグに元気を貰った!」「人ってたくましいし、食事は元気になる大事なものなんだなと思います」などのコメントが寄せられている。
また、TwitterやInstagramで、限られた材料と器具での料理の写真が投稿された。
「311の夕飯は黒毛和牛のすき焼きを停電の中に食べてたの思い出した。カセットコンロあったんでそれを囲んでラジオ聴いてた。冷蔵庫の食材使わなきゃと思っていいやつから食べていったんだよな」(@HERO_WOLFDOGさん)、「とにかく洗い物を出さないこと、冷蔵庫の中身を無駄にしないことが大事だった」(@cl144kさん)など、過去の被災時の食事の経験を共有したりする人たちも。
BuzzFeed Newsは、被災飯テロについて、ダークこーちゃんさんに聞いた。
被災飯テロと名付けた理由は。
「『悪魔の燻製講座』という動画で飯テロリストとしてはそこそこの認知度があるので、暇潰しにやりました」
「電気も水も無い状態で、家の片付けとか全くやる気は無かったし、下手に動けないし、何もできなかったけど、腹だけは減るので。悪魔の通常営業ってわけですw」
地震発生時の状況を、ダークこーちゃんさんはこう話す。
「自宅は平屋なので潰れはしなかったけど、基礎にヒビが入ったり、骨組みが歪んで玄関が開きません。家財とかはしっちゃかめっちゃかです。全員無事です。被災の瞬間は別の部屋にいたので焦りましたけど」
取材はチャットによるものだったが、その間も余震が起きた。この災害は、まだ終わっていない。
「車の中に逃げてきましました、まだまだ油断できないですね」
打ち込まれるメッセージにも、少し動揺が見える。料理の画像にはユーモアを込めるが、不安がないわけではない。
被災飯テロに使っている材料は、もしもの備えだったわけではないという。
「特に備えてはないですけど、冷蔵庫にいっぱい入ってて、冷蔵庫止まったので腐る前に全部食おうとした結果です」
「(燻製は)常温でも保存が効くから助かりました」
避難所には、行かなかったという。
「配給もオムツと水貰ったくらいです。人がたくさんいると気遣うし、臨月の嫁のストレスや病気貰うかも知れんし、やかましい2歳女児もいますんで。空巣も怖いし」
ダークこーちゃんさんに、何か伝えたいことはありますか、と聞いた。被災している人、被災していない人、それぞれへのメッセージをもらった。
被災している人へ
「絶対生き延びて美味い飯食いましょう!」
そして、被災していない人へ
「その飯がいつも食えると思うなよ!むしろどんなときにでも食えるくらいに備えよう!」