トルコで軍がクーデター、アメリカは大統領側を支持 何が起こっているのか

    エルドアン大統領「彼らは報いを受ける」

    トルコで現地時間15日夜、軍の一部がクーデターを試み、「政権を掌握した」と発表した。各地で武装した兵士たちが道路を封鎖。戒厳令が出された。

    クーデターとはフランス語で「国家への一撃」。武力で非合法的に政権を奪うことを意味する。トルコ軍は、市民の自由な移動を制限する「戒厳令」を出し、速やかな権力の掌握を試みている。

    トルコでは6月28日に最大都市イスタンブールのアタチュルク国際空港での爆破事件で44人が犠牲になるなど、テロが相次いでいる。

    エルドアン大統領は2003年に首相となり、2014年から現職に。メディアを規制し、デモを取り締まり、権力を自分に集中させる独裁的な指導者として知られる。

    今回のクーデターに対し、エルドアン大統領は緊急にFacetime経由でクーデターを批判。「彼らは報いを受ける」と声明を出し、国民に街頭に出て抗議するよう呼びかけた。政権関係者によると、大統領は「安全な場所」にいるという。

    イスタンブールではクーデターに抗議する群衆への銃撃があり、犠牲者が出ている。

    クーデターは非合法で、非民主的だ。2014年にタイで起こったクーデターでは、アメリカ政府は「失望している。軍によるクーデターは正当化されない」と批判した。

    今回もオバマ大統領はクーデターを非難。「民主的に選ばれた政権への支持」を訴えた

    首都アンカラでは、国会付近に戦車やヘリによる砲撃があり、戦闘機も出撃している模様。最大都市イスタンブールでも銃声が聞こえており、警官17人が死亡との報道もある。

    クーデター側が権力を掌握したのか、大統領側が巻き返すのか、現時点で詳細は不明。海外市場では、トルコの通貨リラが急落している。

    更新

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