世界中のTwitterユーザーのフォロワー数が、わずかに減少するようになる。その理由とは。
Twitter社は、7月11日(アメリカ時間)以降、ロックされたアカウントをユーザーのフォロワー数に計上しない予定だという。
「健全な会話」の向上への取り組みとして、不正・スパムとみられるアカウントを除去していくと11日に発表した。
Twitter社の法務、ポリシーおよびセーフティ担当リードであるヴィジャヤ・ガッデ氏は、ほとんどのユーザーはあまり影響を受けないと公式ブログで説明した。フォロワー数が減るとしても、4アカウント以下だという。
しかし、フォロワー数が多いユーザー、特にフォロワーを購入して増やそうとしてきたユーザーだと、減少率が高くなる可能性がある。
「一部のユーザーにとって、厳しいことだと我々は理解しています。しかし、正確性と透明性がTwitterをさらに信用できる公共的会話サービスにしていくと信じています」
Twitter社によると、ロックされるのは必ずしも自動投稿ボットやスパムアカウントだけではない。ハックされたか乗っ取られたと疑われるアカウントを対象にするなど、Twitter社はあらゆる判断をもとにロックしているという。
ほかに対象となっているのは「大量の迷惑リプライやメンション」や「誤解を招くようなリンク」を投稿しているアカウント。「メンションしたアカウントからブロックされる量が多い」とTwitter社が気づいた場合もロックされ、管理についての問い合わせが所有者の元に届くという。
どの場合でも、Twitter社はロック解除の方法について、アカウント所有者に連絡をとっている。広報担当によると、ロックされたアカウントは、フォロワーのリストから消去されるまでの1ヶ月間に、適合もしくは認証をしなければならない。
不正アカウントの取り締まりが実施される中、発表された新たな仕組み。ワシントンポスト紙によると、Twitter社は1日あたり100万超の偽アカウントや不審アカウントを凍結してきた。
数年前から、リツイートを売買して月数千ドルを稼ぐ若者のネットワークなど、不審な行動も報告されていた。また、2016年のアメリカ大統領選挙についてツイートしていたロシア関連の自動投稿ボットが5万個以上もあったとTwitter社が認めたほか、ニューヨークタイムズによる有名人やブランド公式アカウントに偽アカウントを売買するソーシャルメディア市場の調査報道も背景にある。
ロックされたアカウントがフォロワー数から外れることは、自動投稿ボットが分散するのを軽減させたり、誤った情報の流れを断ち切ったりすることにはあまり影響がない。
しかし、偽アカウントや害があるものに関して言えば、透明性に一歩近づくことになるとみられる。
フォロワー数は、良くも悪くも、Twitter上での正当性を示す重要な数値指標となっている。そのためにも、暴騰したフォロワー数を取り除くのは、信頼を回復する一つの小さな方法だろう。
この記事は英語から翻訳されました。翻訳:山光瑛美
(サムネイル:Thomas Trutschel/Photothek via Getty Images)