インスタグラムCEOに聞いた「あの広告って、どうなの?」

    あまり評判よくないようですが…

    Instagramの創業者たちが揃って来日し、4月12日に東京・原宿で日本のユーザーたちと交流した。場所はラフォーレ原宿の向いにある「カワイイ・モンスター・カフェ」。

    いかにもインスタジェニックなこのカフェで、BuzzFeedは彼らに単独インタビューする機会を得た。

    取材の冒頭、共同創業者兼CEOのケビン・シストロムさんと、同じく共同創業者兼CTOのマイク・クリーガーさんはカフェの壁に掛かった猫の絵を見て、「ネコ!」と叫んだ。

    「ネコ」は彼らの数少ない日本語のボキャブラリーの1つだという。Instagramでは猫が人気なのだ。そして彼らは2人とも犬を飼っている。

    ーー日本へ来たのは初めてですか。

    ケビン:僕は4回目だけど、マイクは初めて。Instagramの仕事としては初めて一緒に来た。

    日本で好きな場所は東京だよ。六本木にも渋谷にも泊まったことがあるけど、東京だったら1年中いても飽きないんじゃないかと思う。

    マイク:僕も東京が大好きになりそう。お気に入りの場所を1つ挙げるのはなかなか難しくて、毎日発見しているところだけど、90分並んで食べた銀座にある篝(かがり)というお店のラーメンは非常に思い出深いな。

    ケビン:僕はランニングが趣味で、皇居の周りを走った。いつも1周するのにどれくらいかかったか測っている。でも皇居ランナーはみんなとても速いね。

    ーーすごく楽しんでいますね。もうInstagramにはアップしましたか。

    ケビン:Instagramにプライベートとオープンの2つのアカウントを持っているんだけど、恥ずかしいタイムだったのでプライベートのほうにこっそりビデオをアップしたよ(笑)

    ーー日本の若いインスタグラマーと交流してみてどうですか。感想は?

    マイク:みんなすごくおしゃれだなと思った。とてもスタイリッシュ。自分の10代の頃があんなにおしゃれだったら、人生だいぶ違ったのになあと思うよ(笑)。日本の若い子にはクラフト的な感覚がある。芸術的でこだわりがあるおしゃれ。そういう印象だね。

    ケビン:あとみんな写真が上手い。彼らの写真をみていると、我々が普段撮っている写真よりも、かなり上手に撮っているなと思う。それにみんな、いい子ばかりで、いい人たちが集まったコミュニティがまさしくここにできていた。

    Instagramは知らない人同士がビジュアルを通じて触れ合ったり、友達になったりできるコミュニティになっていると感じる。

    ーーInstagramはハッシュタグとフォローの関係でつながるシンプルなSNSです。コミュニティとして成功した理由はなんでしょうか。

    マイク:ハッシュタグのなかでも、近所のお店のハッシュタグをフォローしていると、近所同士で仲間になったり、友達になったりできる。今回のように、ハッシュタグを通じて知り合った人同士がダイレクトメッセージ機能でやり取りして、リアルでミートアップする場もある。

    オンラインにあったものが、よりダイレクトに、リアルになっていく流れを感じている。

    ケビン:Instagramの前身となる「Burbn」というアプリでは、初期のユーザーはハワイの人だった。我々が実際に会ったことがない人。それでも写真とかストーリーテリングを通して彼らと知り合いになれたことは、驚きの体験だった。

    当時はいまみたいにInstagramで世界中の人がつながるなんて予想していなかったけど、写真とか視覚的なものを通して、会ったことがない人とつながれる、言葉を超えてつながれる。その可能性は感じていた。

    Instagramを開始して、初期の海外のユーザーさんのなかには日本人の方もけっこういた。言葉がわからなくても国境を越えて、文化を越えて、人はつながれるんだなと最近は強く感じている。

    ーーところでInstagramには最近広告が表示され始めました。でもその広告は、おしゃれでかわいい空間には合わなくて不評のようです。認識されていますか。

    マイク:我々としても広告という商品では、なるべく関連性のあるものをお見せしたいと思っている。例えばメンズファッションに興味がある、スポーツに興味があることがわかるアカウントであれば、そういったものの広告を見せるようにしている。

    まったく自分と関係のない広告が入ってきたら、ユーザー体験としても良くないというのは感じているので、そういった良くない瞬間をなるべく小さくしたいと思っている。

    ただ、いまおっしゃったように、我々は広告を始めたばかり。フィードバックを得ながら、そして試行錯誤を繰り返しながら、良い体験をしてもらえるようにしたいと思っている。