非常に強い台風20号が8月23日夕方から夜中にかけ、四国から関西方面に上陸する見込みだ。
四国での雨量は800ミリに達するおそれがあり、中四国地方の7月豪雨の被災地では、厳重な警戒が必要だ。
そして、京阪神では23日午後、JRをはじめ列車の運休や減便が予定されているため、早めの帰宅が大切だ。

被災地は早めの避難呼びかけ
7月に水害に襲われた愛媛県西予市や宇和島市などでは、避難情報を出す基準を1段階早めるといった警戒態勢をとり、住民に対して早めの避難を呼びかける。
避難を判断する参考になるのが、気象庁が公開している降水短時間予報だ。

これから15時間以内に、どこで、どのくらいの雨が降るのかという予報を、地図に重ねて見ることができる。地図のスライドバーを動かせば、移動や拡大、縮小もできる。
予報の期間が15時間あるということは、夜中や夜明けの降雨予報を、日が暮れる前に知って、早めの避難につなげることができる、ということだ。
23日午前段階での予報を見ると、四国、紀伊半島、兵庫県、岡山県などの広い範囲で、激しい雨が降ることが予測されている。
気象庁は、岡山県など瀬戸内海沿岸で高潮にも警戒する必要があると呼びかけている。
気象庁はさらに、
- 土砂災害の危険度を地図で知らせる土砂災害警戒判定メッシュ情報
- 周辺での洪水警報の広がり方を知ることができる洪水警報の危険度分布
も公開している。
関西では多くの列車が夕方から運休 早めに帰宅を!
台風の接近にあわせ、JR西日本は23日午後、多数の列車を運休する。
たとえば、関西の大動脈であるJR京都線・神戸線では、大阪発着18時以降の新快速と快速が運休となる。
普通列車も大阪発着16時以降、半分程度に減便される。
このほか、阪和線、関西空港線、宝塚線、奈良線など多くの路線で、運休や減便、最終電車の繰り上げなどが決まっている。
関西では、早めの帰宅が必要だ。
都市部では「内水氾濫」にも警戒
都市部で近年、問題となっているのは、河川の氾濫だけでなく、豪雨で雨水の処理が追いつかず、側溝やマンホールなどから水が噴き出してあふれる「内水氾濫」だ。
日本気象協会によると、1時間に50mm以上の雨が降ると内水氾濫が発生する可能性があるという。特に危険な場所は、山などの急な斜面、河川、用水路、道路や線路をくぐる立体交差のアンダーパス、そして地下街だ。橋の下の雨宿りも危険だという。
もし、こうした地域で豪雨に襲われたら、早めに近くの避難所や、頑丈な建物に避難する必要がある。
水害で避難する際の大事なポイントをイラストにまとめました。参考にしてみてください。

