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生理で休むとは言いにくくて……。ふと「隠れ我慢してるなぁ」と感じる3つのこと

我慢に代わる選択肢についても考えてみました。

ホルモンバランスの乱れなど、女性特有の不調でつらいのに我慢して、いつもどおり仕事や家事をしてしまう……。我慢≒美徳という風潮がまだまだ残る日本社会では、そんな“隠れ我慢”をしている人も多いはず。

「国際女性デー」「国際ガーズルデー」「LGBTウィーク」などの特集を担当し、ジェンダーの課題に取り組むBuzzFeed Japan編集長・小林明子も、周りの友人や部下が「隠れ我慢してるなぁ」と感じる場面によく遭遇するそう。また自身も、かつては仕事やプライベートで多くの隠れ我慢を抱えていたといいます。

そこで今回は小林に自身や周りの女性の「隠れ我慢エピソード」について聞いてみました。

日本の女性の8割は隠れ我慢をしている

隠れ我慢について、漢方薬のツムラが20~50代の女性1万人に聞いた意識調査によれば、「心身の不調で仕事や家事がつらくても普段通りに行うか」という質問に「はい」と答えた人は全体の79.2%。ツムラは「8割近くの女性が隠れ我慢を抱えている」と指摘しています。

これに対して小林は「あくまで肌感覚ですが、多いとは感じませんでした」と話します。

——なるほど。ちなみに働く人が隠れ我慢をしないためにできることって、休む以外にあると思いますか?

もし「生理休暇」だけでなく「生理在宅勤務」みたいな中間的な制度があったら私は使いたいなぁと思います。周りに迷惑をかけたり自分の仕事が滞ったりすることを考えると休むほどではないけれど、体調に無理のない範囲で役に立ちたいからです。

——たしかに「我慢する」or「休む」しか選択肢がないのは、少しモヤモヤします……。

「つらい」と言うと「休む」しかなく、言わなければ「普段通り」にするしかなければ、そもそも「つらい」と言い出しにくいのではないでしょうか。隠れ我慢が増える要因になっているのでは、と感じますね。

——制度や仕組みだけではなく、自分自身で隠れ我慢をしないためにできることはあると思いますか?

自分自身の体を知るということも大事だなと感じています。私は生理の数日前に気持ちが高ぶって言動が激しくなりがちです。そんなときに原稿を書くと、夜中に泣きながら書いたラブレターみたいになって、翌朝に読み返すととてつもなく恥ずかしくなるという失敗を繰り返したので(笑)

最近は原稿を書くタイミングをあえてずらすようにスケジュールを調整しています。そんな風に生理とつきあってきて、PMSの傾向をつかむことも必要だなぁと思いますね。

——ツムラの調査では、親しい女性が我慢していることに気が付いたら「休むことをすすめる」人の割合は83.2%でした。一方、自分自身の隠れ我慢を相談する人は47.1%と半数以下になっています。この結果についてはどう思われますか?

大規模災害などの取材をしていて何度も出会ったのが「自分よりもっと大変な人がいるから」と口を閉ざす人たちでした。自分のつらさなんてささいなことだと思うようにしているように見受けられましたが、その人のつらさはその人の中にたまっていき、口を閉ざしたからといって癒えるものではないのではないかと想像します。

人の大変さがわかるのは、自分も大変さを知っているから。「休むことをすすめる」のは、自分が同様の状況だったら休みたいから。同じ優しさを自分にも適用していいはずです。さらにいうと、人と同じ状況じゃなくても、自分が休みたければ休んでいいのでは。つらいと感じる主観は、人と比べるものでもないように思います。

どうしてもみんなが自分自身に厳しくしがちなら、お互いに「休むことを勧め合う」ようにすると、休むハードルがだんだんと下がっていくのではないでしょうか。質のよい仕事は、質のよい休息ができてこそ、成り立つものだと考えています。

「こうあるべき」が前提の我慢は見直してみて

——ときには我慢が必要な場面もあるかと思うのですが、不要な我慢と必要な我慢の違いってなんでしょう?

従来の「こうあるべき」という前提に立った我慢は、見直す必要があるのではないでしょうか。「母親であれば、体調が悪くても家族の夕食を作るべきだ」とか「正社員たるもの、生理痛くらいで休むべきではない」といった我慢は、もしかしたら「こうあるべき」という前提のほうにとらわれ過ぎているのかもしれません。

——ご自身は「母」「妻」「編集長」と様々な立場があるかと思いますが、女性ならではの不調でつらいときは、どのように乗り切っていますか?

家庭では生理痛がつらい週末は、「今日は何もしない日!」と家族に宣言して、ひたすらゲームだけやっています。すると「ママ、ゲーム対戦しよう」とか「夜はピザとろうよ」などと家族が盛り上げてくれ、何だかいつもより楽しい1日になっています。

仕事も、私ひとりが1日くらい、いなければいないで回るもの。しっかり休んで気力が戻ると、遅れたぶんは体調がいいときに2倍速か3倍速で取り戻すぞ!と気持ちも奮い立ちます。

生理を話題にすることのタブー感を払拭したい

——隠れ我慢をしなくていい社会にするために必要なことってなんだと思いますか?

生理は、毎月のようにあること。それなのに、女性たちがひそかに我慢をして「ないもの」のように振る舞わざるをえない背景には、これまでにもずっと水面下で我慢が繰り返されてきたから、ということもあるのではないでしょうか。

最近話題になった『存在しない女たち』という本では、社会のシステムが女性に配慮せずに設計されているということが、さまざまなデータによって示されています。例えば、オフィスの温度が男性の代謝率を基準にされていたり、女性がよく通る公道の整備が後回しにされていたり。

人類の半数である女性が「いないもの」とされ、その声が聞き入れられてこなかったために、女性の不便が解消されてこなかったというのです。女性たちの生きづらさを解消するための、「底上げ」が必要だと感じます。まず個人にそれぞれの事情を説明させるのではなく、全体としての「話題にしやすさ」が先だと考えます。

BuzzFeedでは性教育の特集などを通して、「生理」や「PMS」といったワードを積極的に使っています。つい最近まで日本では当たり前ではなかったのですが、経血のビジュアルも赤色で表現し、話題にすることのタブー感の払拭を目指しています。ひとりひとりが今はそれぞれの事情を言いたくなくても、もし言いたいと思ったら堂々と言えるような社会が実現するといいなと思っています。

これからは隠れ我慢せず、あなたらしい別の⽅法を選んでみませんか︖

働く⼥性の8割が隠れ我慢をしているという現実。でも不調によって⾃分らしくいられない……というときは、少し休んでみたり気分転換をしたり、様々な選択をもつことだって⼤切なのではないでしょうか。

そんな新しい選択をする⼥性を後押しするために、100年以上もの間、女性の不調に寄り添い続けてきたツムラは、「わたしにいいこと、みつけよう#OneMoreChoice プロジェクト」をスタートしました。⼥性が健やかに働き続けられる社会のためにできることを、ツムラはこれからも考えていきます。