アニメと現実が交差し、感動が生まれた。
ピョンチャン五輪フィギュアスケート団体が2月9日、開幕式よりもひと足早くスタートした。
日本代表ペアの須崎海羽、木原龍一組の演技が始まると、日本中、世界中の、アニメファンが息をのんだ。
耳慣れたあの曲が流れてきたからだ。
そう『Yuri on ICE』だ。
『Yuri on ICE』は、フィギュアスケートを題材にし、世界中にファンがいるアニメ『ユーリ!!! on ICE』に登場する曲だ。
2016年に放送された『ユーリ!!! on ICE』は海外のファンも多く、ロシアのエフゲニア・メドベージェワや、アメリカの元フィギュア選手のジョニー・ウィアーなど、実際のスケーターたちもファンを公言している。
中でも『Yuri on ICE』は主人公の勝生勇利がフリープログラムで使用していた曲で、劇中の大事な場面で、何度も登場。ファンならば、その名場面を思い起こさずにはいられない大事な曲だ。
須崎と木原のペアは今シーズンから、この曲をショートプログラムの曲として使用している。
昨年から、何度も披露されている曲ではあるが、五輪の注目度はやはり別物。世界中のユーリ!!! ファンが、五輪で初めて流れた『Yuri on ICE』、そして須崎と木原ペアの滑りに感動したとSNSに相次いで投稿した。
作品でヴィクトルを演じた声優の諏訪部順一さんも「胸熱です」。
「ユーリ」の原案、キャラクターデザインを担当した久保ミツロウさんは「この曲を五輪に連れてって下さって本当にありがとうございます」と感謝。
5日の練習後、木原は朝日新聞の取材に「この曲を使うことでいろいろな方に注目されているところもある。すてきな曲に負けないよう、恥ずかしくない演技をしたい」とコメントしていた。
そして本番。世界中のユーリ!!! ファンが注目した中、2人は自己ベストとなる57.42点を記録。曲に負けない演技を見せた。
ピョンチャンは木原にとっては2度目、シングルから転向した須崎にとっては初の五輪。
「一人で抱えるには大きすぎる夢じゃなきゃ辿り着けない場所がある。僕らは愛と呼ぶ、氷の上の全てを」
アニメで勇利が語った言葉を思い起こさせるような、滑りだった。
なお、ペアの滑りはこちらから見られる。
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