殺処分で話題になるのは、いつも犬と猫。でも、保護センターなどの施設には実は、他にもいろいろな動物が収容されている
BuzzFeed Newsが、犬猫の殺処分についての取材で、神奈川県動物保護センターを訪れたのは、今月初め。そこには、犬猫計72頭のほか、こんな動物が収容されていた。
モルモット

頭が大きく、モフモフした毛がかわいくてたまらない。前の飼い主は、どうして捨てたり、迷子にしてしまったりしたのだろうか。
モルモットは、飼った後にアレルギーに気づき、くしゃみや湿疹などが飼い主や子どもに出ることがある。さらに、繁殖力が高く、生後数ヶ月すると発情期を迎えてしまうのも原因で、飼いきれなくなることもある。
ニワトリ

飼育小屋から抜け出してしまったのかもしれない。
ニワトリを品種改良されたチャボは、ペットとして飼いやすいが、どうしても産卵する数は次第に少なくなってしまうのが、捨てられる原因の一つ。
リクガメ

温度管理や予想より大きく成長するなど飼うのが難しいとされるリクガメ。
だが、購入すると価格が高いため、新しい飼い主が見つかりやすい動物なんだとか。この日は3匹が収容されていたが、新しい飼い主が全て決まっていた。
環境省によると、全国の保健所や動物保護センターでは、哺乳類と鳥類、爬虫類の動物を収容することができる。
神奈川県動物保護センターでは、犬猫以外の多くの動物が、所有者不明だそうだ。
その種類に驚く。取材した日には、モルモット、ニワトリ、リクガメのほか、飼育用のハト、スナネズミ、スッポンなどがいた。カメレオンやフェレットが収容されることもあるという。
犬猫殺処分ゼロの施設でも…
センターでは、2013年に犬の殺処分ゼロを達成し、翌年から犬猫両方の殺処分ゼロを続けている。さらに、今年もゼロになる見込みだ。
それでも、他の動物に関しては残念ながら違っている。
昨年度、ニワトリ33羽、カメ47匹を殺処分した。
センターの岩屋修・業務課長は、こう嘆く。
「なかなか引き取り手が見つからない動物たちは、センターの飼養管理頭数を超えると、殺処分せざるを得ないんです。犬猫と他の動物で区別はしていません。全ての動物たちが、殺処分されないためには、飼い主の意識が大切です。いざ飼おうとするとき、その動物をペットとして一生面倒を見て育てられるか、もう一度考えてみてください」
報道で、全国の犬猫の殺処分について多く取り上げられる陰で、他の小さな
動物たちもまた、今日も”死”と隣り合わせの日々を送っている。