健康保険がなくなったときに起こるかもしれない6つのヤバいこと

タレントで漫画家の蛭子能収さんが「10割負担の未来絵図」を描きました。

もしも健康保険がなくなったら、どうなるのでしょう？

医療費が10割負担になってしまったときに起こり得る未来を描いたイラストが、注目を集めています。

作者は漫画家でタレントでもある蛭子能収さんです。

1. 請求書を見て具合が悪くなる

海外での体験でよく聞くような、思わず仰天するほどの多額の請求がくるかもしれません。

2. 病院迷子が増える

病院により医療費が変わり、より安い病院を探し求める人が増えるかもしれません。

3. 薬がめっちゃ高くなる

医師が処方する薬が高額で入手困難になり、治療しづらくなるかもしれません。

4. 気合で治療しようとする人が出てくる

病院へ行かずに気合いで頑張った結果、逆に症状が悪化するかもしれません。

5. インフルエンザがバトンみたいにつながる

症状を放置した結果、インフルエンザのような感染症の流行のリスクが高まるかもしれません。

6. 半分しか治療できない

病院へ行ったとしても、医療費が高すぎてお金を払える範囲でしか治療できないかもしれません。

このように、もしも健康保険制度がなくなると良い未来はなさそうです。

でも、そもそも健康保険制度がなくなる可能性はあるのでしょうか？

健康保険組合連合会作成資料 / 医療費は毎年1兆円ペースで増加している。とくに、後期高齢者の医療費は著しく増加することが見込まれる。出典：「平成29年度国民医療費の概況」厚生労働省

今回の蛭子さんの未来絵図を企画した、企業の健康保険組合が加盟する「健康保険組合連合会（けんぽれん）」の担当者はこう解説します。

「健康保険制度自体の維持が難しくなる可能性があります。現在、75歳以上の後期高齢者の医療費は自己負担分を除き、現役世代の健康保険料に含まれる拠出金などでまかなっています。

しかし、2022年になると団塊の世代が75歳になり始め、医療費の急増が見込まれます。健康保険の主な支え手である現役世代が減る中、増えた医療費をまかなうためには、健康保険料を引き上げるしかありません。ですが、このまま少子高齢化が進むと、健康保険料を増やしたところでまかないきれない可能性さえあります」

つまり、このままでは健康保険という制度自体がヤバい状況にあるのです。

そんな危機に警鐘を鳴らす企画が……

けんぽれんによる、「10万ツイート達成してみんなの声を国会に届けるぞプロジェクト」。

蛭子さんの未来絵図をはじめ、健康保険制度への危機感を自分ごととして考えられるような施策を展開。

当初の目標を大幅に上回る、27万以上のツイート（声）が集まりました（11月26日時点）。

Twitterで集まった声は、けんぽれんの3つの提案とともに12月中に国政に提出するそうです。みなさんもこれを機会に、健康保険のことを考えてみませんか？